NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

植物共生学研究室の川井友裕さん(博士後期課程2年)が植物微生物研究会の「学生優秀発表賞」を受賞

植物共生学研究室の川井友裕さん(博士後期課程2年)が植物微生物研究会の「学生優秀発表賞」を受賞されました(令和3年9月10日)。

受賞研究科題名

宿主植物によるハマウツボ科シオガマギク属寄生植物の菌根菌感染促進機構

植物微生物研究会ホームページ:http://jspmi.brc.miyazaki-u.ac.jp/

受賞のコメント

このたびは、植物微生物研究会において学生優秀発表賞を受賞することができたことを大変光栄に思います。この賞を頂くことができたのも、指導教員の吉田聡子教授をはじめとした先生方や、研究室の皆さまのご指導のおかげであると考えております。心より感謝申し上げます。更なる研究の発展を目指し、今後も精進していきたいと思います。

受賞内容

菌根菌は、リンや窒素などの栄養を植物に与えることで、植物の生育や病気への抵抗性を向上させることが知られる植物共生真菌です。ほとんどの陸上植物種が菌根菌と共生関係を結んで、栄養獲得手段の一つとして利用しているため、農業資材としても応用されています。その一方で、寄生植物は他の植物に寄生して栄養を奪うというより効率的な栄養獲得機構を手に入れたため、菌根菌との共生能を喪失したとされていました。しかし、ハマウツボ科 (Orobanchaceae) のシオガマギク属 (Pedicularis) の植物種は、寄生植物でありながら、菌根菌の感染が中国大陸や日本列島の自生個体に広く見られることが野外調査によって明らかになっていました。私たちは、この進化的にユニークな寄生植物・シオガマギクがなぜ菌根菌と関係を持つのか興味をもち研究を行っています。シオガマギクのゲノム解析や菌根菌感染実験によって、シオガマギクは菌根菌と共生するための遺伝子基盤を失っているにもかかわらず、近くに生える植物によって菌根菌の感染が促進されることを発見しました。本研究により、これまでモデル植物において知られていた経路とは異なる、新規の菌根菌の感染経路の存在を示唆することができました。

【植物共生学研究室】
研究室紹介ページ:https://bsw3.naist.jp/courses/courses113.html
研究室ホームページ:https://bsw3.naist.jp/yoshida/

(2021年09月28日掲載)

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