NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

ストレス微生物科学研究室の鈴木 崇真さん(博士前期課程2年)が「日本農芸化学会関西支部第518回講演会」において「優秀発表賞(支部長推薦)」を受賞

ストレス微生物科学研究室の鈴木 崇真さん(博士前期課程2年)が「日本農芸化学会関西支部第518回講演会」において「優秀発表賞(支部長推薦)」を受賞しました(令和3年12月4日)。

受賞のコメント

このたびは、日本農芸化学会関西支部第518回講演会において優秀発表賞を受賞することができ、大変光栄に思います。この賞を頂くことができたのも、指導教員の高木教授、那須野助教をはじめ、研究室の皆様のおかげだと思っております。この場をお借りして感謝申し上げます。更なる研究の発展を目指し、今後も精進していきたいと思います。


左から高木博史教授、鈴木崇真さん、那須野亮助教
 

受賞内容

「日和見感染真菌Candida glabrataにおけるリボフラビン合成初発酵素GTP cyclohydrolase IIの機能解析」

一酸化窒素(NO)は、多様な生命現象に関わるシグナル分子である一方、過剰なNOは毒性を示すため、細胞は種々の方法で細胞内NO濃度を厳密に制御している。また、病原菌の感染過程においては、宿主の免疫細胞がNO合成酵素により合成するNOが病原菌を攻撃する。そのため、病原菌のNO耐性は感染や病原性に極めて重要である。近年、薬剤耐性が問題になっているCandida属真菌の中にはNOに高い感受性を示す株も存在し、NOによる真菌感染症の治療効果も期待されている。当研究室では、酵母Saccharomyces cerevisiaeにおいて、リボフラビン合成初発酵素であるGTP cyclohydrolase II(GCH2)の反応生成物がNOを消去し、NO耐性に寄与することを見出した。本研究では、日和見感染真菌Candida glabrataにおけるGCH2を同定し、NO耐性機構と病原性への寄与を明らかにした。

【ストレス微生物科学研究室】

研究室紹介ページ:https://bsw3.naist.jp/courses/courses305.html
研究室ホームページ:https://bsw3.naist.jp/takagi/

(2021年12月22日掲載)

研究成果一覧へ


Share:
  • X(twitter)
  • facebook