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奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

Seminar セミナー情報

ハイスループットノックインシステムとその応用

演題
ハイスループットノックインシステムとその応用
講演者
花井 悠真 氏(バイオサイエンス領域 RNA分子医科学研究室 日本学術振興会特別研究員 (DC2) )
使用言語
日本語
日時
2025年3月17日(月曜日) 10:00~10:45
場所
大セミナー室(C109)
内容

約20,000遺伝子が織りなす複雑な細胞内現象を正確に把握するためには、エピトープタグ等を介して生化学的に生体高分子相互作用を解析することができるノックイン細胞が有用であり、ノックイン細胞を大規模に作製するた
めには、ノックイン手法のハイスループット化が必要である。これまで相同組換えや非相同末端結合を利用した大規模なノックインライブラリ作製法が報告されているものの、一部の遺伝子領域にしかノックインできないこと
や、ハイスループット化を実現する上で必要な情報リソースが不足しているという課題が残っている。
本研究では、イントロンを標的とした非相同末端結合ノックイン法を、全てのイントロン上読み枠に対応できるように改変しつつ、量産化を実現する上で必要なゲノムワイド情報リソース (イントロン読み枠、AlphaFoldを用いたタンパク質予測立体構造の可視化、イントロンgRNA配列)の整備を行い(1)、ノックイン実験設計に有用なデータベース (The Knock-In Atlas)を構築した(2)。
本セミナーでは、ノックイン手法に関する研究手法の詳細とデータベースの利用方法について述べるとともに、ノックイン細胞を用いた生化学的な解析例とその展望についても紹介したい。

問合せ先
遺伝子発現制御
別所 康全 (ybessho@bs.naist.jp)