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植物におけるオルガネラ内在性物質の制御機構に関する研究 (DNAとStarchを例に)

演題 植物におけるオルガネラ内在性物質の制御機構に関する研究 (DNAとStarchを例に)
講演者 松島 良 博士 (岡山資源植物科学研究所)
使用言語 日本語
日時 2010年5月25日(火曜日) 17:00~
場所 バイオサイエンス研究科 大セミナー室
内容

本発表では、オルガネラ内在性物質の制御機構の例として、2つの研究を紹介する。

植物細胞は核以外に色素体とミトコンドリア内部にオルガネラDNAを保持している。オルガネラDNAの量は、植物の発生段階によって変動し一定では無い。特に花粉の発生過程において、栄養細胞(後に花粉管に分化する細胞)ならびに雄原細胞(後に精細胞に分化する細胞)の形成時に、オルガネラDNAが劇的に減少することが知られているが、その分子機構は不明である。我々は、花粉において色素体ならびにミトコンドリア両方でオルガネラDNAの分解が起きないdpd変異体 (defective in pollen organellar DNA degradation)をシロイヌナズナから単離した。本発表の前半ではdpd変異体の表現型解析、原因遺伝子の単離とその機能解析の結果について報告し、花粉におけるオルガネラDNA分解の生物学的意義について考察する。

デンプン粒は色素体内部に光合成産物として合成されたグルコースの多量体である。グルコースという同一成分から構成されているにもかかわらずデンプン粒の形状は植物種によって大きく異なる。この形状多様性については、植物分類学者による網羅的な観察結果が多数報告されているが、それを支配する分子機構の解明は現在まで全く進んでいない。我々は、種子の胚乳に含まれるデンプン粒の形状を簡単に観察できる方法を開発し、この方法を利用してデンプン粒の形状に異常を示すssg (substandard starch grain) 変異体をイネから単離した。本発表の後半ではデンプン粒の形状多様性の概要について説明し、ssg変異体の表現型解析、原因遺伝子の単離とその機能解析の結果について紹介する。

問合せ先 GCOEリサーチグループ植物生殖遺伝学
木下 哲 (t-kinosita@bs.naist.jp)

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