セミナー情報

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PET分解菌に学ぶプラスチック有効利用術

演題 PET分解菌に学ぶプラスチック有効利用術
講演者 吉田 昭介 博士 (京都大学 白眉センター)
使用言語 日本語
日時 2017年8月21日(月曜日) 10:15~11:15
場所 研修ホール(学際融合領域研究棟2号館1階)
内容

プラスチックは現代社会の必要不可欠なパーツである。しかしプラスチック製品の多くが短い使用の後に経済的価値を失い、埋め立て、焼却、あるいは環境流出といった非循環の経路に入る。流出したプラスチックは環境に蓄積し、景観の破壊や生物への影響が懸念されている。
ポリエチレンテレフタレート (PET)はペットボトルや衣類等に汎用される主要なプラスチックのひとつである。他のプラスチックと同様、化学的に安定であり、生分解性はきわめて低いと考えられてきた。しかし私たちは、廃棄ペットボトル置場に生息する微生物を探索することによって、PETを分解し、PETをほぼ唯一の炭素源として生育する新種細菌Ideonella sakaiensis を分離することに成功した。また本菌の全ゲノム解析、トランスクリプトーム解析を進めた結果、PET加水分解酵素(PETase)と、PETaseによるPET加水分解産物MHETに対して加水分解活性を有する酵素(MHETase)を同定した。これら酵素はそれぞれ、PETの効率的なモノマー化に適した基質特異性を示した。本セミナーでは、I. sakaiensisがPETを栄養として利用することが可能なメカニズムについて、上記酵素の機能を中心に紹介する。また、I. sakaiensisをプラスチックの微生物分解におけるモデルとして開発することの意義や、微生物を用いた環境に優しいプラスチックの持続的な利用の可能性についても議論したい。

問合せ先 植物細胞機能
橋本 隆 (hasimoto@bs.naist.jp)

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