研究成果の紹介
バイオサイエンス研究科細胞シグナル研究室の塩﨑一裕教授が公益財団法人三菱財団の平成24年度自然科学研究助成の対象者に選ばれました。
バイオサイエンス研究科細胞シグナル研究室の塩﨑一裕教授が公益財団法人三菱財団の平成24年度自然科学研究助成の対象者に選ばれました。本助成は、科学・技術の基礎となる独創的かつ先駆的研究とともに、既成の分野にとらわれず、すぐれた着想で新しい領域を開拓する萌芽的研究に期待して助成が行われます。
助成受託コメント
昨年立ち上げたばかりの当研究室にとって、この度頂いた助成は研究を推進するための大きな支援となるものです。深く感謝するとともに、研究室一丸となって優れた成果を目指したいと思います。
助成受託研究テーマ
インスリンシグナル伝達経路に相同な酵母グルコース応答経路の活性化機構
この研究は、ヒトのインスリン信号伝達経路において重要な働きをするTORC2と呼ばれるタンパク質リン酸化酵素複合体の制御機構を、遺伝学的な解析の容易な酵母を利用して研究するもので、血糖値の調節に重要な役割を果たすヒトのインスリン信号伝達のメカニズム解明に貢献することを目指します。
・関連論文
Tatebe, H., Morigasaki, S., Zeng, C.T. and Shiozaki, K. (2010) Rab-family GTPase regulates TOR complex 2 signaling in fission yeast. Curr. Biol. 20, 1975-1982.
Tatebe, H. and Shiozaki, K. (2010) Rab small GTPase emerges as a regulator of TOR complex 2. Small GTPases 1, 180-182.
Shiozaki, K. (2009) Nutrition-minded cell cycle. Sci. Signal. 2, pe74
Morigasaki, S., Shimada, K., Ikner, A., Yanagida, M. and Shiozaki, K. (2008) Glycolytic enzyme GAPDH promotes peroxide stress signaling through multistep phosphorelay to a MAPK cascade. Mol. Cell 30, 108-113.
(2012年06月22日掲載)