笹井准教授

笹井 紀明 准教授

発生医科学

ご自身の研究内容やその面白さについて教えてください。

発生生物学や細胞生物学を中心に、臓器ができる仕組みやその機能が維持されるメカニズムの研究を行っています。特に、脳神経系の発生に関与する分子シグナルや遺伝子の解析、眼疾患が起こって行く過程を解析しています。細胞の中で起こっている、目に見えない現象や変化を明らかにできるところが研究の面白いところだと思います。

研究現場の苦労や楽しみについて教えてください。

研究を進めるためには、専門知識を蓄えることと実験技術に習熟することの両方が必要で、毎日の努力が欠かせません。しかし、メンバーのそれぞれが自分の能力に合わせてこつこつと調査や実験を繰り返し、その結果をチームで和気あいあいと議論できるのは楽しいところです。また、いろいろ試行錯誤した結果、思っても見なかったことをみんなで見つけた時は、本当に嬉しく感じます。

期待される成果や社会的意義について教えてください。

私たちの研究は、すぐに医療応用や治療法の開発につながるものではありませんが、発生生物学や細胞生物学を中心とする基礎生物学の発展に貢献し、教科書の1ページを書き足すものです。

これから受験する学生へ一言応援メッセージ

受験を考えてくれている学生の皆さんの多くは、将来研究や開発に関連する職業に就き、自分にしかできない社会貢献をしたいと考えているでしょう。そのような人に、必要な知識を大学院でしっかり身につけてほしいと思います。そして最も重要なのは、「やってみたい!」という興味と熱意、そしてそれをチームワークでかなえることのできる協調性です。いまは具体的な目標や見通し持っていなくても、「なんか研究したい、専門性を身につけたい」と思っている人。私たちのメンバーに加わってくれることを心待ちにしています。

研究室を志望するにあたり、勉強をする上で、おすすめのサイト、本、総説などを教えてください。

専門的な知識は、大学院に入ってから実際に実験室で手を動かしながら学ぶことができます。今は細胞生物学や分子生物学の一般的な教科書で、生物学の基本的な知識をしっかり学んでください。

リフレッシュ方法は何ですか?

奈良県は自然が多いので、休日には車や、ときには歩いて出かけています。最近はコロナで外出もままなりませんが、いずれまた出かけたいと思っています。