遠藤教授

遠藤 求 教授

植物生理学

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ご自身の研究内容やその面白さについて教えてください。

時間を直接見ることはできませんが、私たちの睡眠から植物の花が咲くタイミングまで、ほとんどの生き物で重要な役割を果たしています。私たちは植物がどのように時間を測り、どのように時間を利用しているのかを明らかにすることで、植物の環境適応戦略を解き明かしたいと考えています。

研究現場の苦労や楽しみについて教えてください。

動けない植物が変動する環境に適応するためには、季節や昼夜の変化を予測し、それに先回りして準備することが重要です。私たちが研究する時間生物学においては、そのような植物の驚くべき環境予測能力に迫れる楽しさがあります。その一方で、時間と共に変化する現象ですので、実験時間が限られてしまうのが悩みの種です。
とはいえ、植物はすごくかわいいですし、日々癒やしを与えてくれます。

期待される成果や社会的意義について教えてください。

実験室とは異なり、野外では昼夜の変化や季節変化などさまざまな変動が起こります。そうした状況における植物の応答の予測につながる本研究は、よりリアルな植物の生き様を解き明かすだけでなく、農作物の増収などにへの応用にもつながります。実際、時間生物学的な見地は植物工場などにも利用されています。

これから受験する学生へ一言応援メッセージ

時間の研究はあまりやっているところが多くないので、ほとんどの人が初めてだと思います。しかし、植物だけでなく多くの生物の根底を支える重要な現象であり、まだまだわかっていないことが多くある分野です。植物の環境応答に興味がある人、数理生物学・プログラミングが得意な人、生態学など色々な切り口での研究が可能ですので、きっと皆さんの得意なことを活かしながら研究できると思います。

研究室を志望するにあたり、勉強をする上で、おすすめのサイト、本、総説などを教えてください。
  • 花を咲かせるものは何か―花成ホルモンを求めて (中公新書) | 瀧本 敦
  • テイツ/ザイガー 植物生理学・発生学 原著第6版(講談社サイエンティフィク)16, 20章
リフレッシュ方法は何ですか?

最近はすっかり無趣味ですが、日曜プログラマーとしてぼちぼち遊んでいます。また、けん玉、マジック、折り紙あたりもボチボチと嗜みます。
ここのところ飲みに行けていませんが、クラフトビールはすごく好きです。