NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

バイオサイエンス研究科分子神経分化制御研究室の堅田明子助教が公益財団法人アステラス病態代謝研究会の平成24年度研究助成金対象者に選ばれました。

バイオサイエンス研究科分子神経分化制御研究室の堅田明子助教が公益財団法人アステラス病態代謝研究会の平成24年度研究助成金対象者に選ばれました。当財団は「疾患の解明と画期的治療法の開発に関する研究」であり、「独創性、先駆性が高い方が的研究提案」、「臨床的意義の高い効果が期待できる研究提案」を支援しています。

助成受託コメント

 このたび、公益財団法人アステラス病態代謝研究会より、平成24年度の基礎生命科学研究分野における「研究助成」として採択して頂きました。この研究助成の趣旨としては「独創性、先駆性が高い萌芽的研究提案」、「臨床的意義の高い成果が期待できる研究提案」を支援となっています。受託テーマは、まさにこの二つを担う提案ではないかと自負しておりますので、研究の発展に尽力させて頂きたいと思います。


助成受託研究テーマ

酸素濃度が神経分化に及ぼす影響とその分子機構解明

 地球上に生育するほぼすべての生物は、進化の過程で空気中の酸素をエネルギー源として利用する代謝経路を獲得しています。酸素が少ない環境(低酸素環境)では、解糖系の活性化や血管新生など、さまざまな生理応答を引き起こすことで環境に適応します。この低酸素環境は、実は個体発生のさまざまな組織においても生理的に認められ、胎児の脳内の酸素濃度は1-5%であると報告されています。そこで本研究では、現在一般的に行われている通常大気酸素濃度での細胞培養が、母体内において発生過程に誘導されるエピジェネティックな変化を遅延・停止させる可能性について検証するとともに、大脳新皮質の層構造構築過程における、酸素濃度の影響を解明することを目指しています。


(2013年02月22日掲載)

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