研究成果の紹介
馬場知哉助手が第3回 大腸菌システム生物学国際会議において「最優秀論文賞」を受賞しました
2006年10月30日 - 11月3日に韓国で開催された「第3回 大腸菌システム生物学国際会議」において、生体情報学講座の馬場知哉助手が「最優秀論文賞」を受賞しました。受賞の対象となった研究発表は、「Core Essential Genes and Genome Structure of Escherichia coli K-12」です。本発表は、大腸菌の全遺伝子(約4000遺伝子)に対して網羅的な遺伝子欠失株を作製し、細胞増殖における遺伝子機能のプロファイリングを行うと共に大腸菌における必須遺伝子の候補(303遺伝子)を明らかにした論文「Construction of Escherichia coli K-12 in-frame, single-gene knockout mutants:the Keio collection」を基に、より中心的となる必須遺伝子とゲノム構造についての研究に発展させ、その成果と大腸菌のシステム生物学研究への貢献が高く評価され、この受賞に至りました。
受賞コメント
開発した大腸菌の網羅的な遺伝子欠失株が自分の研究のみで無く、世界中の多くの研究者に活用され、それが評価されたことは非常に大きな喜びであります。今回の受賞の栄誉は森教授を始めとした研究グループを代表して頂いたものであることを自覚し、さらに今後の研究と教育に専念していきたいと存じます。
受賞内容
図 大腸菌の網羅的な遺伝子欠失株の作製とそれらの生育能(細胞増殖能)によるプロファイリング(機能未知遺伝子の機能解析への第一歩)
関連する論文
- Baba T, Ara T, Hasegawa M, Takai Y, Okumura Y, Baba M, Datsenko KA, Tomita M, Wanner BL, Mori H. Construction of Escherichia coli K-12 in-frame, single-gene knockout mutants:the Keio collection.Mol Syst Biol. 2006;2:2006.0008. Epub 2006 Feb 21.
- Hayashi K, Morooka N, Yamamoto Y, Fujita K, Isono K, Choi S, Ohtsubo E, Baba T, Wanner BL, Mori H, Horiuchi T. Highly accurate genome sequences of Escherichia coli K-12 strains MG1655 andW3110.Mol Syst Biol. 2006;2:2006.0007. Epub 2006 Feb 21.
(2006年12月01日掲載)