花発生分子遺伝学研究室
Plant Stem Cell Regulation and Floral Patterning

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平成29年度

井上勇奎 (平成29年度修士修了)

 

アステラス製薬株式会社 就職

 

研究テーマ

アブラナ科の自家不和合反応時の乳頭細胞内ダイナミクスの解明

内容

アブラナ科植物は虫媒花であり、自然界における受粉の場は自己の花粉と非自己の花粉が混在したヘテロな状態であると考えられます。そこで、私はヘテロ受粉時の細胞内アクチン繊維の動態を時空間的に定量測定し、自家不和合性反応の持続性と制御の解明をテーマに研究を行いました。ヘテロ受粉時の細胞内動態の定量測定をテーマとした研究は数少なく、これまでに無い新しい実験系だったため、自身が新たな分野の最先端で研究を行っているという実感や未知な現象を見つけたときの面白さがありました。もう一点、観測したデータを効率良く解析するために、独自でプログラミングを学びマクロを組んで研究を進めることもでき、この2年間の研究生活を通して確実に成長できたと思うことが出来ました。

 

先端大で印象に残ったこと、楽しかったこと

先端大でのNo.1 エピソードは寮生活です。初めての一人暮らしで不安でしたが、寮生活で友人ができたことがきっかけとなり、ラボでの生活や就職活動に上手く繋がったと思います。その中でも、よく寮のフリースペースでパーティーを行っていたのですが、これが非常に楽しく良い思い出です。

 

後輩への一言

立ち上げた実験系が上手くいかず停滞してしまう事が多々ありました。しかし、違う視点や軸で研究を見直したり、恩師や研究室のメンバーに支えてもらうことで、突破口を見つけ実験法を再構築したり、失敗データから未知の現象を見つけることが出来ました。後輩となる皆さんも、研究をする以上必ず失敗してしまう事があると思います。しかし、失敗から得られることを最大限に活かし、見つかることも多くあるので、失敗を恐れず日々頑張ってください。

 

今井袈成恵 (平成29年度修士修了)

 

ケンコーマヨネーズ株式会社 就職

 

自分の研究について

近年、塩基配列の変化を伴わないヒストン修飾などによるエピジェネティックな遺伝子発現機構が注目されています。シロイヌナズナのSET DOMAIN GROUP7 (SDG7)、およびSDG8はヒストンH3の36番目のリジン残基をトリメチル化(H3K36me3)して遺伝子の転写を促進します。一方、CURLY LEAF (CLF)は花成の制御においてヒストンH3の27番目のリジン残基をトリメチル化(H3K27me3)することで遺伝子の転写を抑制します。SDGとCLF遺伝子は同一の遺伝子を制御するようなことを示唆する予備的なデータがあるにも関わらず、遺伝学的な相互作用があるかどうかは調べられていませんでした。そのため、私はsdg7 sdg8 clf三重変異体を作製して、特に地下部に注目した表現型の解析を行い、SDGとCLFの形態形成における遺伝学的な相互作用を探りました。

 

先端大で印象に残ったこと、楽しかったこと

 先端大も伊藤研もイベントが多かったことがとても印象に残っています。運動が苦手な私でしたが、バレーボール大会やソフトボール大会、マラソン大会では、伊藤研だけでなく他研究室の同学年や先輩とも楽しみながら交流することができました。伊藤研もバースデーパーティーを頻繁に行ったり、BBQ、鍋パーティーなど先輩後輩の仲が深まるイベントが多くあります。また、イベントを通して先生方との距離も近くなり、普段の研究の相談以外にも雑談などもできるようになったことが嬉しかったです。

 

後輩へのメッセージ

 就活や研究、修論など苦しいことがたくさんありましたが、私は何度も何度も周りの人たちに救われてきました。伊藤研はみんな温かくて優しい方々ばかりです。1人でため込まずに、周りの人と共有して一緒に乗り越えていけるのが伊藤研の良い所だと思います。最後には、改めて伊藤研に入ってよかったと思える日が来るので、支え合ってがんばってください。

 

泰松 光希 (平成29年度修士修了)

 

株式会社おやつカンパニー 就職

 

自分の研究について

 私の研究テーマはより大きい植物を作ることです。植物は異なる種類の親同士を交配するとより大きな植物が得られることがあり、親の遺伝情報の違いが作用する報告があります。この現象は雑種強勢とよばれ、農業上有益な現象として利用されていますが、そのメカニズムは不明です。私たちの研究室では、モデル植物であるシロイヌナズナを用いて雑種強勢の仕組みの解明に取り組んでいます。また遺伝情報には塩基配列が挙げられますが、塩基配列以外の遺伝情報も知られています。親同士が持つ塩基配列以外の遺伝情報が異なるときにも、子供の生育が旺盛になることも知られ、この機構について私は研究を行いました。将来的には塩基配列を変えずに植物の育種が可能となることも期待されます。

 

先端大で印象に残ったこと、楽しかったこと

 素晴らしい研究環境が整っているのはもちろんですが、それだけではなく、スポーツ大会などのイベントも充実していることです。研究室の行事もたくさんあり、楽しい研究生活を送れました。

 

後輩へのメッセージ

 今後、研究や就職活動を行う上で、嬉しいことや辛いことも必ずあるかと思います。ですが、自分一人で悩み過ぎず、時には周りのみんなに相談し、視野を広げることも大切です。限られた大学院生活を後悔だけはすることなく、それぞれの夢に向かって頑張ってください。

 

辰見嘉隆(平成29年度修士修了)

 

日本製紙株式会社 就職

 

自分の研究について

 学部時代はタンパク質の機能解析について研究していたが、全く知識のない植物の花の研究をしている研究室に入りました。初めの頃は当たり前のことがわからずに右往左往していましたが、丁寧に教えてくださる先生や先輩方、質問しやすい雰囲気であったジャーナルセミナーやプログレスセミナーのおかげで、研究を進めることができました。

 花の研究は、遺伝子をノックアウトすることで目にみえる大きな変化が出るところが面白く、興味を持って実験に取り組むことができました。

 

先端大で印象に残ったこと、楽しかったこと

 先端大は実験だけでなく、イベントが多くありました。その中でも駅伝大会は印象的であり、仮装を行いながら走ります。その大会で2年連続仮装大賞を獲得することができました。研究室のみんなで試行錯誤しながら準備をしたのはいい思い出です。

 また私は、M1のとき駅伝大会前に足を骨折をして走れなかったのですが、教授や助教授の先生方に台車で押してもらうという大変貴重な体験をしました()。優しい先生に見守られ楽しく過ごすことができました。

 

後輩へのアドバイス

大学院は修士卒だと2年と短く、やることはたくさんありますが、充実した生活ができます。社会に出るために必要な能力をたくさん身に付けることができるため、ぜひ頑張り続けてください!!!

松下 夏純(平成29年度修士終了)

 

株式会社ノエビア 就職

 

自分の研究について

花が好きで、花のことを知りたいと思い、花発生分子遺伝学研究室を志望しました。

植物は正常な数の花器官を形成するために、花器官形成に関わる遺伝子の発現のタイミングを制御しています。このタイミングの制御にはエピジェネティックな遺伝子発現制御が関わっており、私はヒストン修飾の数と細胞分裂に着目し、エピジェネティックな発現制御機構を解析する研究を行いました。先生方はとても温和で優しく、植物に関して右も左も分からない私に丁寧に指導してくださり、質問にも私が理解できるまで答えてくださいました。

 

先端大で印象に残ったこと、楽しかったこと

多くの新しい出会いがあったことが先端大に来て一番良かったと思えるところです。授業やスポーツ大会、サークル等交流する機会が多くあり、たくさん刺激を受けました。また、先端大では地域の方との交流も多く、とても楽しい学生生活でした。研究室では、お誕生日会も開催され、これまでで一番ケーキを食べた2年間でした。

 

メッセージ

研究に関しても、またそれ以外の行事でも、やりたいことは何でも提案すると良いと思います。先生方も学生もフットワークが軽い人たちが多いので、きっと協力してくれます。たくさんの人を巻き込んで、研究も行事も楽しんでください。

 

山口京( 平成29度修士修了)

亀田製菓株式会社 就職

自分の研究について

私は様々な研究分野を専攻してきた多くの学生と共に研究をすることで、自分の殻を剥こうと、奈良先端大を志望しました。その中でも植物の研究に興味を持ち、花発生分子遺伝学研究室を選択しました。

私の研究は、種子崩壊する雌しべ親にDNAメチル化レベルが低下した花粉親を用いることで、種子発達が正常に回復することに着目し、胚乳の発達メカニズムの解明を目指しています。知らない人はいない胚乳の発達メカニズムが未解明である部分に興味を持ち、研究を始めました。植物の知識もほとんどありませんでしたが、研究室の先生や技術補佐員の方々に助けて頂いたお陰で、充実した研究生活を送ることができました。

 

先端大で印象に残ったこと、楽しかったこと

同期が多いことが最も印象的でした。

研究面や就活面で情報交換を同期で多く行うことで、楽しい時を共有し、辛い時も乗り越えることができました。

 

後輩へのメッセージなど

後輩の皆さんには、就活や研究をする上でPDCAサイクルを大切にして欲しいと思っています。

PDCAサイクルは、Plan、Do、Check、Actionを繰り返すことで、研究では当たり前のことなのですが、私の就活経験からもその大切さを知りました。

以前、ある会社の最終面接を受けた際に、自分で考案した商品アイデアを志望動機に織り交ぜて話す機会がありました。その結果、アイデア自体には良い評価を頂けたものの、選考は落ちてしまいました。この面接での失敗を自分なりに反省したところ、私は商品アイデアのみ考え方にとらわれすぎていることに気がつきました。次の選考が亀田製菓の最終面接だったので、商品アイデアだけでなく、その商品が世に出た時にどのような競合市場が考えられるのか、競合商品に打ち勝つためにはどのようなメリットが必要か考え、提案しました。その結果、内定を頂き、現在に至ります。

この内定は前回の失敗から得た反省(Check)を活かした(Action)成果だと考えています。

後輩のみなさんも辛いとは思いますが、選考で落ちた現実にしっかりと目を向けて反省することで、ご縁が無かった会社よりもより良い会社に内定がもらえる可能性が高くなると思います。

就活を失敗する前提で話をしてしまい、大変申し訳ありませんが、

私の失敗体験が少しでも就活生の手助けになれば幸いです。

 

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