セミナー情報

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輸送の不可逆性を保証するRabスイッチ機構を分子活性センサーで調べる

演題 輸送の不可逆性を保証するRabスイッチ機構を分子活性センサーで調べる
講演者 中村 岳史 教授 (東京理科大学 生命医科学研究所 生命情報科学研究部門 )
使用言語 日本語
日時 平成29年11月17日(金曜日) 15:30~16:30
場所 大セミナー室
内容

細胞の生存や機能維持に不可欠な膜輸送経路において、リソソームはエンドサイトーシスやオートファジー経路から生体高分子などを受け取って分解する役割を持ち、正常な細胞機能はリソソームへの「不可逆的な」細胞内輸送に依存している。本来は連続体である膜系でこの不可逆性を保証する仕組みとしてRabスイッチと呼ばれる機構が提案されている。私たちは分解経路を制御するメカニズムを明らかにするためにキー分子であるRab5とRab7のFRETセンサーを開発して小胞での活性可視化を可能にした。このセミナーでは、そのセンサーを利用した2つの話題を紹介する。
(i) 実体がわかっていなかったマクロピノサイトーシスでのRabスイッチ機構についてFRETイメージングによりピンポイントでマクロピノソームのRab5活性を調べることでマシナリーの概略を解明した。
(ii) リソソーム分解経路(後期エンドソーム→リソソーム)を制御する分子マシナリーを明らかにするために、Rab7センサーによりそれぞれの小胞での活性を検討した。Mon1-Ccz1複合体は既知の唯一のRab7活性化因子だが、この解析により、後期エンドソームのRab7活性がMon1-Ccz1に依存する一方で、リソソームのRab7活性はMon1-Ccz1非依存的であることがわかった。最後にこれらの可視化ツールを神経軸索変性の解析に応用する可能性についても議論したい。

1. Mon1-Ccz1 activates Rab7 only on late endosome and dissociates from lysosome in mammalian cells. Yasuda et al. J Cell Sci 129, 329-340 (2016)

2. Imaging of Rab5 activity identifies essential regulators for phagosome maturation. Kitano et al. Nature 453, 241-245 (2008)

問合せ先 計算生物学
作村 諭一 (saku@bs.naist.jp)

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