セミナー情報

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植物の病害抵抗性発現におけるジャスモン酸類の役割

演題 植物の病害抵抗性発現におけるジャスモン酸類の役割
講演者 清水 崇史 博士(独立行政法人理化学研究所 横浜事業所 環境資源科学研究センター 適応制御研究ユニット 特別研究員)
使用言語 日本語
日時 平成29年1月25日(水曜日) 10:30~11:15
場所 大セミナー室
内容 植物ホルモンの一種であるジャスモン酸及びその類縁体(JAs: jasmonates)は植物の成長阻害, 老化, 花芽の成熟, 稔性などの生長調節とともに, 光応答や病害, 虫害,乾燥と言ったストレス応答においても重要な役割を果たしていることが知られています. 私はこれまでの研究で, JAsがイネのファイトアレキシン(病害などのストレス応答的に生産される抗菌性化合物の総称)の生産制御において中心的な役割を果たしていると共に, 環境中での生存に必要不可欠なレベルで病害応答に寄与することを見出してき ました. その過程でJAsはストレスに対し局所的かつ一過的に蓄積し作用していることも示された一方で, 闇雲に植物にJAsを投与したとしても, 耐病性の賦与と共に成長阻害などJAsの担う他の生理反応も強く引き起こされることもわかってきました. これらの事 実は, 植物の病害応答時にはJAsの内生量と局在が極めて厳密に調節されていることの一端を示唆していると考えられます. 一般に化合物の細胞内濃度はその物質の「生合成」「代謝」「輸送」によって制御されていると考えられますが, 特にJAsの「輸送」につ いては未解明な点が多いです. 本セミナーではイネの病害応答におけるJAsの役割についての研究の成果を紹介するとともに, 現在シロイヌナズナを用いて取り組んでいるJAs 輸送体候補タンパク質の単離・機能解析や, 植物ホルモンの一細胞分析法の開発について紹介し, 今後の展望について議論したいと思います.
問合せ先 構造生物学
箱嶋 敏雄 (hakosima@bs.naist.jp)

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