NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究室・教員

卒業生の声 - 拡がるNAIST遺伝子 -

内山 友江 さん

  • 大阪大学フォトニクスセンター
  • 2005年度(修士) (博士後期課程2年時中退)細胞内情報学

”自分の仕事”を見つけるために。

内山 友江さんの近況写真

私はフロンティアコースが出来た年に入学した“フロンティア一期生”なのですが、残念ながら?見事博士課程を中退し、(株)リバネスというベンチャー企業に入社して人材開発事業部というところで様々な仕事をしました。その後東京薬科大学にてバイオキャリア講座の立ち上げ・運営のプロジェクトに携わり、現在は結婚して子育てをしながら大阪大学のフォトニクスセンターに勤めています。私の仕事については9月号の「せんたん」https://www.naist.jp/pr/pdfs/Vol20Sep.pdf に“ポジティブな環境は自分で作れるもの”というタイトルでもう少し詳しく載せていただいたので、もし興味のある方がいらっしゃれば読んでみてください。
ところで、折角“就職支援”の中の一コーナーを頂く事ができたのですから、私の思い出話よりももっと伝えたい事を書いてみたいと思います。まず、私が常々強く思う事は、落ちこぼれの私よりもずっと優秀な奈良先端大生が“無難”を指標に進路を選んでしまうことは本当に日本の損失だということです。ですから、皆さんの中で、“あんな風になりたい!”と思う憧れの人がいる方や、自分は“こんな事がやりたい!”と強く思う事がある方は、是非、お節介な周りの意見など聞いてしまって無難な道を選んでしまう事の無いよう、自分の信じる道をまい進してほしいと願っています。能動的な選択はたとえ一時的な失敗を招いてしまったとしても、必ず人生の糧となるものだからです。
また、皆さんの中で自分の進むべき道が見えないし、どんな選択肢があるのかも分からないという方は、是非研究を計画的に行って時間を捻出し、勇気を出して色んな人の話を、出来れば自分でアポイントをとって聞きに行ってみる事をお勧めします。学生時代というのは本当に素晴らしいもので、“熱い気持ち”さえあれば、「学生です!」と言うだけで、普通ではとても会えないようなエライ先生や企業の社長、はたまた大臣まで一対一で話ができたりします。同じ人の話を聞くのでも“説明会”で話を聞くのと一対一で話を聞くのでは得られる内容の濃さが全く違うものです。インターネットを眺めるよりも、ずっと価値ある話が聞けると思いますよ。
ではまずはどんな人に話を聞きに行きましょうか。学内の先生でも一対一で話をするととても参考になる話が聞けると思いますし、年配の方よりは若くて現在活躍している方の話の方が参考になるかもしれません。シンポジウムや学会で出会った人に後からメールをしてもいいですし、本や論文の著者にメールをしてみるのもいいかもしれません。身近な人から別の誰かを紹介してもらうのもお勧めですよ。何を聞きたいかを整理して、雑誌の記者にでもなったつもりでアポイントをとり、インタビューをしてみてください。
毎日の能動的な選択が積み重なって充実した将来を作ります。是非一人でも多くの奈良先端大生が納得し、充実した“自分の仕事”が出来る事を願っています。

【2011年11月掲載】

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