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奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

Research 研究

教員

髙木教授 教授

髙木 博史

木俣准教授 准教授

木俣 行雄

渡辺准教授 准教授

渡辺 大輔

那須野助教 助教

那須野 亮

西村助教 助教

西村 明

両角助教 助教

両角 佑一

中瀬助教 助教

中瀬 由起子

磯貝特任助教 特任助教

磯貝 章太

研究・教育の概要

微生物のバイオサイエンスを基盤に、新たなバイオインダストリーへの展開を目的とした「応用分子微生物学」に関する研究・教育を行います。

具体的には、酵母などの微生物が有する様々な細胞機能システムについて、環境ストレス(酸化・還元、高温、冷凍、乾燥、浸透圧、エタノール、低栄養など)への新しい適応機構を中心に、分子・代謝・細胞レベルで詳細な解析を行ない、微生物の複雑かつ巧妙な機能に対する理解を深めます。また、私たちが見出した基礎的な研究成果を有用な微生物育種、物質生産などの技術開発に応用し、食糧、エネルギー、環境、生命に関連するバイオテクノロジーに貢献することを目指しています。

主な研究テーマ

酵母における新規なストレス応答・耐性機構の解明(図1, 図2, 図3

高等生物のモデルとして、また発酵食品・バイオエタノール等の製造にも重要な酵母を用いて、私たちが新たに見出した、様々な環境ストレスに対する細胞の応答・耐性の分子機構を解明します(バイオサイエンス)。微生物は、進化の過程でストレスを迅速に認識し、かつ正確に処理するシステムを獲得しており、微生物の研究によって、環境適応や生命応答の「全体像」を捉えることも可能です。

  • プロリンの生理的役割と細胞内オルガネラへの輸送機構
  • プロリン/アルギニン代謝を介した一酸化窒素(NO)の生成機構と生理機能
  • ユビキチンシステムによる異常タンパク質の修復・分解機構
図1

(図1) 酵母におけるプロリンとアルギニンの代謝経路

図2

(図2) 酵母に見出した一酸化窒素による酸化ストレス耐性機構

図3

(図3) 酵母ユビキチンリガーゼRsp5の分子機能

アミノ酸代謝機能工学を用いた有用産業酵母の育種(図4

アミノ酸は様々な生理機能(抗酸化能、種々のストレス耐性)を有するとともに、多様な有用物質や香味成分の前駆体となります。私たちは、アミノ酸代謝関連遺伝子の改変により、ストレス耐性、発酵力、有用物質の生産性等を高めることを目指した研究を行っています。一方、遺伝子組換えによらない手法により実用酵母のアミノ酸代謝を任意に改変し、食品産業等に応用可能な有用産業酵母の育種も行っています。

  • アミノ酸代謝を介したストレス耐性機構
  • アミノ酸代謝改変による有用産業酵母(高ストレス耐性・高物質生産能)の育種
図4

(図2) アミノ酸代謝改変による有用酵母の育種

酵母における小胞体ストレスとその応答に関する研究