研究成果

研究成果

バイオサイエンス研究科動物細胞工学研究室の山田麗奈さん(博士前期課程2年) が「第39回日本分子生物学会年会」において優秀ポスター賞を受賞

バイオサイエンス研究科動物細胞工学研究室の山田麗奈さん(博士前期課程2年) が「第39回日本分子生物学会年会」において優秀ポスター賞を受賞 しました。

受賞のコメント

この度、第39回日本分子生物学会において、優秀ポスター賞を頂くことができ大変嬉しく思います。この賞を頂けたのは、日頃から研究を支えて頂いている小池雅昭助教授、河野憲二教授をはじめ、OB,OGを含めた研究室の皆様のおかげです。心より感謝申し上げます。この受賞を励みに、これから卒業まで精一杯研究に打ち込んでいきたいと思います。 

受賞内容 

ジフタミド修飾酵素欠損細胞を用いたジフタミドの生理的意義の解明

   タンパク質の合成に必須であるペプチド鎖伸長因子2 (eEF2) は、C末端側のヒスチジン残基(哺乳類:715番目、酵母:699番目)が翻訳後修飾を受けジフタミドと呼ばれる特殊なアミノ酸に変換される。このジフタミドはジフテリア毒素や緑膿菌外毒素A(ETA)の標的となることが知られており、これらの毒素が細胞内に侵入するとジフタミドはADPリボシル化されeEF2の機能が完全に阻害される。毒素の標的という観点からから考えると生物の生存に負に作用することが予想されるが、一方で、すべての真核生物で進化的に保存されているという興味深い特徴がある。これらのことから、ジフタミドは何らかの重要な生理的意義を担っている可能性が示唆されるが、その生理的意義は未だ明らかにされていない。
   そこで本研究では、ジフタミドの生理的意義を明らかにするために、ジフタミド修飾酵素に着目した。現在、ジフタミド修飾に関与する酵素としてDph1〜7の7種類の酵素が同定されている。これをもとにして、初めにCRISPR/Cas9ゲノム編集システムとETAセレクション法を用いてジフタミド修飾酵素のノックアウト細胞の樹立を試みた。さらに、これらの樹立したジフタミド修飾酵素のノックアウト細胞を用いて細胞の成長速度やタンパク合成などの表現型を調べた結果、翻訳の正確性が低下し細胞増殖速度も低下しているということがわかった。これらの結果より、ジフタミドは翻訳の正確性において重要な役割を担っている可能性が示唆された。 

第39回日本分子生物学会 

http://www.aeplan.co.jp/mbsj2016/

関連資料 

Highly frequent single amino acid substitution in mammalian elongation factor 2 (EF-2) results in expression of resistance to EF-2-ADP-ribosylating toxins.
Kohno K, Uchida T. J Biol Chem. 1987 Sep 5;262(25):12298-305

Elongation factor 2 mutants deficient in diphthamide formation show temperature-sensitive cell growth.
Kimata Y, Kohno K. J Biol Chem. 1994 May 6;269(18):13497-501. 

研究室紹介ページ:http://bsw3.naist.jp/courses/courses207.html
研究室ホームページ:http://bsw3.naist.jp/kouno/

(2016年12月14日掲載)

一覧へ戻る