研究成果

研究成果

バイオサイエンス研究科ストレス微生物科学研究室の大津厳生助教が農水省より『農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業 発展融合ステージ 産学機関結集型Aタイプ』対象者に選ばれました。

助成の説明

 ストレス微生物科学研究室の大津厳生助教(写真真中)が農水省より『農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業 発展融合ステージ 産学機関結集型Aタイプ』対象者に選ばれました。本研究助成は、「イノベーション創出基礎的研究推進事業」等の、農林水産省の研究資金や他の研究資金による基礎研究で開発・確立された研究成果を発展させ、農林水産・食品分野の諸課題の解決や革新的な技術の開発につなげるための応用研究を対象としており、創出される研究成果が、農林水産・食品分野の生産現場等で実用化につなげるための実用化段階の研究開発につながるとともに、将来、農林水産・食品分野の生産現場等で実用化につながる具体像が明確に示されている研究が対象となる。

農林水産省のホームページ
http://www.s.affrc.go.jp/docs/research_fund/2015/hatten_yuugou_2015.htm 

助成受託のコメント

 本プロジェクトの前身であるシーズ創出ステージを平成25年から河野祐介博士研究員(写真右)と平成26年からは吉野みほ子(写真左)技術補佐員を加えた3人で進めてまいりました。本研究課題の採択は、お二人のご協力がなければ成し得なかったことです。深く感謝申し上げます。また、森ヶ崎進博士研究員には、要所で的確なアドバイスを頂き、現在に至っていると感じています。ありがとうございます。そして、私が所属する研究室のボスである高木博史教授、渡辺大輔助教には、日々の研究におけるアドバイスを頂き、ありがとうございます。また、奈良先端大に着任してから、ナッタ君、仲谷豪君、佐々木翠さん、鈴木茉里奈さん、玉越愛さん、高橋砂予さん、城山真恵加さん、舟橋依里さん、佐伯恭平君、鶴岡愛さん、加知卓磨君の11人の学生さんと技術補佐員の井田慶子さん、とともに進めてきた研究成果に対し、さらなる期待を込めた支援をして頂くものです。また、本研究申請にあたり、北海道大学の大利 徹教授、東京工業大学の平沢 敬准教授、味の素株式会社および株式会社島津製作所のご協力に深く感謝申し上げます。これまでに多くの人達が出してくださった成果に深く感謝するとともに、この分野で足跡を残せるような『発見』を今後も続けて行きたいと思います。

助成受託研究テーマ 

『炭素・窒素・硫黄メタボリックフローの統合的改変育種によるエルゴチオネイン発酵生産』


 本発展融合ステージでは、シーズ創出ステージで取得した安価な硫酸塩からシステインを高生産するシステイン生産菌に放線菌由来のエルゴチオネイン(ERG)生合成に関与する遺伝子を導入し、世界初のERG発酵生産を大利徹教授と共に成功させる。その過程で、硫黄のメタボローム解析技術に加え、炭素・窒素のメタボローム解析を株式会社島津製作所と共同で構築する。さらに、ゲノムスケール代謝モデルを用いた代謝シミュレーションで世界を先導する平沢敬准教授と共に、硫黄代謝シミュレーションを行い、効率良いERG生産菌株の分子育種を行う。


関連する論文(*: Corresponding author.) 

  1. Ohtsu I*, Kawano Y, Suzuki M, Morigasaki S, Saiki K, Yamazaki S, Nonaka G, Takagi H: Uptake of L-cystine via an ABC transporter contributes defense of oxidative stress in the L-cysteine export-dependent manner in Escherichia coli. PLOS One, in press.
  2. Kawano Y, Ohtsu I*, Tamakoshi A, Shiroyama M, Tsuruoka A, Saiki K, Takumi K, Nonaka G, Nakanishi T, Hishiki T, Suematsu M, and Takagi H: Involvement of the yciW gene in L-cysteine and L-methionine metabolism in Escherichia coli. These authors contributed equally to this work. J. Biosci. Bioeng., in press.
  3. Kawano Y, Ohtsu I¶*, Takumi K, Tamakoshi A, Nonaka G, Funahashi E, Ihara M, and Takagi H: Enhancement of L-cysteine production by disruption of yciW in Escherichia coli. These authors contributed equally to this work. J. Biosci. Bioeng., 119, 176-179 (2015).
  4. Ohtsu I¶*, Wiriyathanawudhiwong N, Morigasaki S, Nakatani T, Kadokura H, and Takagi H: The L-cysteine/L-cystine shuttle system provides reducing equivalents to the periplasm in Escherichia coli. These authors contributed equally to this work. J. Biol. Chem., 285, 17479-17487 (2010).

【ストレス微生物科学】

研究室紹介ページ:http://bsw3.naist.jp/courses/courses305.html
研究室ホームページ:http://bsw3.naist.jp/takagi/

(2015年02月23日掲載)

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