研究室・教員

卒業生の声 - 拡がるNAIST遺伝子 -

堀端 克良 さん

就職先
国立医薬品食品衛生研究所 変異遺伝部 主任研究官
修了年度
2000年度(修士) 原核生物分子遺伝学

教授の優しそうな笑顔の裏に隠された鉄人ぶりが強烈に印象に残っています。

堀端 克良さんの近況写真

学部卒研では神経疾患の病態生理を研究するラボに在籍していたこともあり、大学院では最先端の神経研究のラボに行こうと考え、NAISTに入学しました。NAISTでは講座配属前に各教授のお話を直接伺える機会をふんだんにとってありました。そして、何度か真木教授のお話しを伺ううちに、当初の意とは異なる分野である“原核生物分子遺伝学”へと私自身の興味が変わり、真木研の門をたたくことになりました。真木研では分子生物学初心者の私を“優しく”受け入れてくれました。

さて、真木研での2年間は本当に色々なことがあり、具体的に何をこの場で紹介すれば良いのやら、、、というのが正直な感想ですが、せっかくの機会ですので強烈に印象に残っていることを紹介します。それは、教授の優しそうな笑顔の裏に隠された鉄人ぶりです。私はバイトしながらの大学院生活を過ごしていましたので、研究時間を確保するには深夜の作業が欠かせませんでした。平日は(毎日ではない)1-2時位まではラボにいたように記憶していますが、ほとんどの場合、教授室に明かりが灯っていました。ですので、夜中でも研究の進め方を教授に直接伺うことができましたし、それをすべて受け入れて下さいました。もちろん、優しい笑顔で厳しいコメントも多数いただきました。疲れてつい弱音を吐こうにも、鉄人教授の前では弱音なんて吐いてられませんでした

真木研での研究経験によりmutagenesisとDNA修復機構に更に興味を持ち、もっと研究を続けようとは思ったのですが、私自身、薬学部出身ということもあり、漠然とですが“原核生物”だけでは少し物足りない感じを持ちましたので、真木教授に進路相談にのっていただき、結局NAISTには2年間しか所属することがありませんでした。しかし、ここでの2年間が、その後の私の進むべき道に多大な影響を与えてくれたと確信しています。

その後は紆余曲折を経て、現在所属する国立医薬品食品衛生研究所変異遺伝部へ異動し、これを書いている時点で1年半ほどが過ぎたところです。現研究所では、医薬品などの化学物質による遺伝毒性メカニズムの解明や、新しい遺伝毒性試験の開発など、色々な研究業務を幅広く行っています。最近、加齢(といってもまだ30半ば)による体力の衰えと、東京の満員列車での長時間通勤などに、思わず弱音を吐きそうにもなりますが、真夜中に灯っていた教授室の明かりや教授の厳しいお言葉を思い出しつつ、出てきそうな弱音をぐいっと飲み込み、力に変えています。

【2010年10月掲載】

一覧へ戻る