NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究室・教員

卒業生の声 - 拡がるNAIST遺伝子 -

澤田 陽子 さん

就職先
アサヒビール株式会社 食品技術研究所
修了年度
2005年度(修士) 動物細胞工学

NAISTでの学生生活で、仕事の基礎的な3つの指針が作れました。

澤田 陽子さんの近況写真

NAISTにいたのは学生時代のほんの2年間ですが、その中で私は今思えば仕事の基礎的な3つの指針が作れたと感じています。

1. NAISTの教育   自分がしている仕事以外にも興味を持つ
大学時代、カエルのクローン研究をしていた私は、再生医療の分野に興味を持ち、より高い研究を行いたいと研究室を探していました。NAISTを選んだ基準はまず研究内容と設備、そして教育内容です。NAISTは基礎的な分子生物学の知識から生命倫理・特許の知識など、当時最もバランスのいいカリキュラムが整っていると感じました。また研究室も動物・植物・微生物・物質・情報科学と多岐にわたり、1つの学科からこれらに出向した友人を得て、いろいろなことに興味を持つ機会に恵まれました。現在アサヒビールで健康食品・化粧品の研究開発を行っていますが、会社に入ってからの研修はOJTが中心です。特に生命倫理や特許などは新入社員から必要になる知識にもかかわらず、研修は後ろ手に回っています。私の企業研究者としての基本的な知識・そしていろいろなことに興味を持つ姿勢はNAISTのカリキュラムと幅広い研究分野で培いました。

2. NAISTでの研究ライフ   自分が納得するまでやる
研究は動物細胞工学研究室でTRECKマウスを用いた肝臓の再生研究を行いました。基礎的な遺伝子導入から始まり、遺伝子組み換え動物の作成、細胞移植などかなり幅広く行うことが出来ました、、、といってしまえば簡単そうですがそんなスムーズな研究ライフではなく、当初失敗ばかりで、遺伝子導入1つもろくに出来ない状態でした。そんな状態が嫌で毎日遅くまで実験したり、土日もない状態だったり。はたから聞くと大変そうで嫌だと思われるかもしれませんが私は楽しんでやっていました。NAISTは、学生の研究に対しての意識が高く、お互い切磋琢磨していました。また1つのことに集中できる環境でした。そういう仲間と環境があったからこそ、そこまでのめりこめました。そしてそこまでとことん自分が納得するまで頑張った時の気持ちよさが今も私の研究に対する原動力になっています。

3. NAISTでの出会い   人との繋がりから自分の幅を広げる
NAISTでは大変お世話になった研究室の先生方、友人達に加え思いもしなかった方々に会うことが出来ました。敏腕TLOアドバイザー吉田先生、バイオコミュニケーターの岡平さん、日本の文化を愛してやまないお茶の先生。私が研究もしつつ、世界に研究成果を発信するためのやり方を模索したり、出前の実験教室をしたり、学内で茶道を教わったり、と濃密な大学院生活を過ごせたのは幸運にもこれらの方々に会えたおかげだと思います。

以上3つがNAISTで得た大切な私の指針です。NAISTに来ないと絶対こうなれないというわけではありませんし、こうなった方がいいとはいいません。でも私はNAISTに行ってよかったと心から思います。私の得た経験が少しでもNAISTに来ようかなと悩んでいる方の指針になれば幸いです。

【2010年04月掲載】

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