研究室・教員

卒業生の声 - 拡がるNAIST遺伝子 -

越智 陽城 さん

就職先
Institute of Neuroscience, University of Oregon
修了年度
2002年度(博士) 分子発生生物学
越智 陽城さんの近況写真

『自分はどこから来たのか』 私の興味はそこにあります。持て余すほど時間のあった大学生の時に様々な本を読み、そこから生命科学、特に分子生物学と発生生物学がその疑問を解決する方法ではないかという考えに至りました。私は大学で基礎生物学と無縁な学部に所属しており、大学院への進学は新しい分野にチァレンジする絶好の機会でした。興味のある研究室をいくつか探し、転写制御と発生システムについて研究をされていた安田教授(分子発生生物学講座)と面談の約束を取り付け、研究室にうかがいました。その際、私が新しい分野に進むことに対して不安を口にすると、安田教授は「バックグランドは関係ない、他分野からの人材を歓迎する。」とおっしゃられ、これが奈良先端大に入学をする決め手になったように思います。

奈良先端大の在学中は、自身が所属する研究室のスタッフ/先輩のみならず、他の研究室の教員の方々、大学を訪問する国内外の一流の研究者とディスカッションをする多くの機会に恵まれました。こうした日々のディスカッションから研究を行う上で必要な、問題仮説の設定、仮説を解決するための科学的論理思考、倫理的価値観、人に伝える方法論(プレゼンテーション法)を自然と学ぶ事ができたように思います。実験方法を学ぶだけならばどこの大学でも可能であったと思います。先端大で私は、それぞれの分野の先頭を走る研究者たちと直にディスカッションをし、そこから多くの物事を学ぶ事ができ幸運でした。また 奈良先端大は様々なバックグランドを持った学生が進学するヘテロな集団です。全員が出身大学からリスクを冒して積極的に奈良先端大に進学するわけですから、非常に野心的で向上心が高く、そういった友人からも良い刺激を受ける事ができました。

現在私は、米国オレゴン州にあるオレゴン大学のMonte Westerfield教授の研究室で、分子遺伝学/発生学を駆使し、発生システムの原理の理解を通して自己とはなにかを探ろうと、日々奮闘しています。奈良先端大のスタッフの多くは海外留学の経験があり、また先輩の多くは海外で研究に従事しています。そのネットワークから直接得られる生きた情報は、学位取得後の選択肢を広げてくれました。私がMonteのもとで研究を始めるまでには、スタッフや先輩のつてを頼りいくつもの研究室を訪問し、その先々でディスカッションや雑談をし、博士号を取得した後の具体的な目標を決定することができました。奈良先端大には、新しい分野にチァレンジする学生を後押しする体制があります。新しい分野に挑戦したと考えている人は、奈良先大で楽しんでみてはいかかでしょうか。

(写真:前列左端が筆者)

【2007年04月掲載】

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