NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究室・教員

卒業生の声 - 拡がるNAIST遺伝子 -

久保田 元 さん

  • オリエンタル酵母工業株式会社 長浜生物科学研究所
  • 2003年度(修士) 原核生物分子遺伝学
久保田 元さんの近況写真

私は原核生物分子遺伝学講座(真木研究室)で修士課程を修了後、オリエンタル酵母工業株式会社に就職しました。現在入社4年目を迎え、入社からこれまで滋賀県長浜市にある長浜生物科学研究所にて勤務しています。入社1年目は大学や企業、公的研究機関の研究支援事業として行っている受託部門に配属となり、顧客の要望に応じて社内で作製するトランスジェニックマウスの解析や酵母の遺伝子破壊株作製業務にあたりました。酵母の遺伝子破壊株作製業務はルーチン的な作業ではありましたが、作製した破壊株を用いた研究成果が論文になったのを知ったときに、自分の行った仕事が顧客の方の役に立ったという喜びと充実感を得ることができました。入社2年目からは開発部門へと配属が変わり、現在までに臨床用診断薬に用いられる酵素の開発業務を行っていますが、まだ自分が携わった酵素の製品化までには至っていません。現在は開発した酵素をいち早く製品化させることを目標に頑張っています。

現在の業務内容は奈良先端大での2年間で学んだことと直接結びつくことばかりではありませんが、研究室の教官の方々、先輩方から教えて頂いた多くのことは今でも役立っています。例えば、実験に対する取り組み方、分子生物学実験の基礎については、奈良先端大の2年間で身につけることができたことだと感じています。

私が奈良先端大に入学することを決意した理由の一つに研究設備、研究環境の充実がありました。研究環境の素晴らしさは在学中にも実感していましたが、奈良先端大を離れてから特に強く感じています。また、学内には学生寮が併設されており、学生の多くが寮生活をしています。私も2年間を学生寮で過ごしましたが、研究に非常に集中できる環境に身をおけていたと思います。素晴らしい研究設備、研究環境を整えている奈良先端大は、研究に思う存分没頭したいと考えている方には申し分ない環境だと思います。

最後に、進学する大学院が奈良先端大であってもそうでなくても変わらないことだと思いますが、大学院では自分の好きな研究に没頭する一方で、人と人のつながりを大事にしてほしいと思います。

【2007年02月掲載】

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