研究成果の紹介

植物で異種タンパク質を高発現させる技術の開発
~植物由来 COVID-19 ワクチンにも活用~

植物で異種タンパク質を高発現させる技術の開発
~植物由来 COVID-19 ワクチンにも活用~

【概要】
 奈良先端科学技術大学院大学(学長:塩﨑 一裕)デジタルグリーンイノベーションセンター加藤晃教授らの研究グループは、Medicago Inc.、田辺三菱製薬株式会社と共同研究を行い、植物において、異種タンパク質の発現量を増強させる、翻訳エンハンサーを開発しました。
 本学は、この成果に関する権利を Medicago 社に譲渡し、この成果は、Medicago 社において、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防を目的とする、植物由来 COVID-19 ワクチンの生産に用いられ、生産効率の向上に役立っています。

【背景と目的】
 植物でバイオ医薬品などの有用タンパク質を高生産させるためには、mRNA からタンパク質への翻訳効率を向上させることが重要な過程の 1 つです。共同研究チームは、mRNA の大規模解析により、翻訳効率を向上できる 5’非翻訳領域(5’-UTR)を新たに見出し、それを活用することで目的タンパク質をより高生産することに成功しました。

【今後の展開】
 本研究の成果は、本年 2 月 24 日にカナダで承認された Medicago 社の植物由来 COVID-19 ワクチンの生産に用いられていますが、その他のタンパク質、ワクチンの生産へも応用可能であり、植物バイオテクノロジーによる更なる社会貢献が期待されます。

【特許出願】
 「Plant expression enhancer」、Pierre-Olivier Lavoie、Marc-Andre D'Aoust、加藤 晃、山﨑 将太朗、WO2019/173924
 「Endogenous plant expression enhancer」、Pierre-Olivier Lavoie、Marc-Andre D'Aoust、加藤 晃、山﨑 将太朗、WO2020/181354

Medicago Inc.
https://medicago.com/en/

田辺三菱製薬株式会社
https://www.mt-pharma.co.jp/

 

【バイオエンジニアリング研究室】
研究室紹介ページ:https://bsw3.naist.jp/courses/courses116.html
研究室ホームページ:https://bsw3.naist.jp/ko-kato/

(2022年06月20日掲載)

一覧へ戻る