NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

バイオサイエンス研究科遺伝子発現制御研究室の 芦森 温茂 さん(博士後期課程2年)が「第23回日本時間生物学会学術大会」において「優秀ポスター賞」と「International Symposium on Biological Rhythms」において「ポスター賞」を受賞

バイオサイエンス研究科遺伝子発現制御研究室の 芦森 温茂 さん(博士後期課程2年)が「第23回日本時間生物学会学術大会」において「優秀ポスター賞」と「International Symposium on Biological Rhythms」において「ポスター賞」を受賞 

受賞コメント

第23回日本時間生物学会の優秀ポスター賞、並びに
International Symposium on Biological Rhythmsのポスター賞を戴きましたこと、大変光栄に思います。これらの賞を戴けたのは、自身の力だけではなく、研究を支えて下さっている皆様のおかげです。研究を指導して下さった中畑助教、別所教授、松井准教授、北川助教に、大変感謝しております。また、研究活動をサポートして下さった、村山さん、田野さん、横内さん、並びに岩本君、齋藤君、安川さんをはじめとする研究室の皆様に感謝しております。また、時間生物の研究分野に取り組む契機を与えて下さった、労働安全衛生総合研究所の三浦先生に大変感謝しております。
これら賞の名に恥じぬように、今後も精進し、研究を発展させていきたいと思います。ありがとうございました。 

受賞内容

Molecular Mechanism to Lengthen the Circadian Period by Low NAD+

NAD+が体内時計の約24時間の周期性を維持する上で、重要な因子であること、さらにNAD+がどのように体内時計を維持しているのかについてアプローチした内容です。
体内時計は、睡眠覚醒やホルモン分泌など様々な代謝を制御しており、体内時計の維持が生体機能の維持に重要とされています。しかし、体内時計を構成する時計遺伝子が、どのようにして24時間を維持しているのか、詳細について明らかにされていません。
本研究では、NAD+量の低下が体内時計の周期を延長させることをNAD+合成酵素の阻害剤やNAD+前駆体投与による実験で明らかにしました。また、NAD+が体内時計を制御する分子メカニズムとして、NAD+減少に伴う一部の時計タンパク質の局在変化が関与している可能性を示した。
これらの知見は、体内時計の制御機構の一端を明らかにするとともに、NAD+の減少や体内時計の周期延長が老化に伴い観察されることから、老化研究やアンチエイジングの分野にも研究を広げられると考えています。 

【第23回日本時間生物学会学術大会 】

http://www.itbm.nagoya-u.ac.jp/23jsc/

研究室紹介ページ: http://bsw3.naist.jp/courses/courses308.html
研究室ホームページ:http://bsw3.naist.jp/bessho/

(2016年12月01日掲載)

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