研究内容

研究・教育の概要

本研究室では,大学院大学であることの優位性を生かして,最先端領域での「研究漬け」「研究三昧」を基本として世界に発信できる研究を通して教育します。研究は「一番でないと意味がありません」ので、なれるように鍛え上げます。具体的には、以下の研究を通して、ポストゲノムのタンパク質研究の時代に活躍できる人材の養成を目指しています。

タンパク質は複雑な3次元立体構造を形成してはじめてその分子機能を獲得するので、タンパク質の分子機能を理解するためには、原子レベルでの立体構造情報が不可欠です。本研究室では、生物を生体分子の立体構造から理解しようとする研究(構造生物学)を、X線結晶構造解析と生物物理学や生化学的な機能解析を組み合わせて推進しています。生命体は限られた数のタンパク質の機能で構成されています。これらの分子群の理解なしに、生命体のからくりが見える道理は全くないのです。構造生物学によって得られる複雑な生体分子の精密な知識は、基礎生物学としての価値のみならず、医学・薬学あるいは農業・産業への応用を開く最高の英知です。

1) タンパク質のX線結晶構造解析
タンパク質やその複合体の結晶を作成し、結晶のX線回折データを解析することにより、立体構造を原子レベルで調べます。X線実験には,世界最高レベルの放射光施設SPring-8を利用します。X線解析では、分子量の制限なく大きな複合体の構造決定が可能です。分子モデルの構築には、高性能グラフィックワークステーションを用います。
2) タンパク質の生物理学的・生化学的機能解析
試料であるタンパク質は、遺伝子組み替え技術を用いて大腸菌や昆虫細胞で大量生産して、最新のクロマトグラフィー技術を用いて精製・調製します。構造解析に加えて,これらのタンパク質の物理化学的手法による相互作用解析を行います。これらの研究手法に関して、しっかりしたトレーニングを積んで初めて「タンパク質研究の専門家」になれるのです。本研究室では、特に、以下のテーマに沿った研究を進めています。
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