NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

バイオサイエンス研究科分子神経分化制御研究室の堅田明子助教が公益財団法人武田科学振興財団の2012年度医学系研究奨励対象者に選ばれました。

 バイオサイエンス研究科分子神経分化制御研究室の堅田明子助教が公益財団法人武田科学振興財団の2012年度医学系研究奨励対象者に選ばれました。本助成は、医学分野の進歩・発展に貢献する独創的な研究を対象としています。

助成受託コメント

 このたび、公益財団法人武田科学振興財団より、2012年度の「医学系研究奨励」として採択して頂きました。本年よりNAISTに所属させて頂いております私にとって、初めての競争的資金の獲得であるため、幸甚に存じますとともに、この助成を有効活用し、新しい研究プロジェクトの発展のため、尽力させて頂きます。


助成受託研究テーマ

神経膠腫にかかわるヒストンアルギニンメチル化酵素の同定とその機能解析

 この研究では、悪性脳腫瘍のなかでも大半を占める神経膠腫(しんけいこうしゅ:グリオーマ)の発症および増殖機構について、エピジェネティクス制御因子のなかでも特に研究が遅れている、ヒストンのアルギニンメチル化修飾に注目して解析を行います。ヒストンのアルギニンメチル化は、その近傍に位置する他のヒストン修飾の制御を介して、様々な遺伝子発現調節を行いますが、その修飾を担うアルギニンメチル化酵素の基質特異性は非常に高いことが知られています。神経幹細胞の適切な分化機構に関わるヒストンアルギニンメチル化酵素の探索は、神経膠腫における新規のエピジェネティック治療薬としても非常に有効な標的となる可能性があります。

(2012年11月15日掲載)

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