研究成果の紹介
バイオサイエンス研究科発生ゲノミクス研究チームの越智陽城博士研究員が公益財団法人武田科学振興財団の2012年度ライフサイエンス研究奨励の対象者に選ばれました。
バイオサイエンス研究科発生ゲノミクス研究チームの越智陽城博士研究員が公益財団法人武田科学振興財団の2012年度ライフサイエンス研究奨励の対象者に選ばれました。 本助成は、生命科学研究者を対象に人類の健康増進に寄与する生命科学分野の進歩、発展に貢献する独創的な研究への助成するものです。
助成受託コメント
この度、公益財団法人武田科学振興財団からの研究助成金を頂くことになり、大変感謝しております。この助成金を有効に活用し、さらなる研究の発展を目指したいと思います。
助成受託テーマ
ヒトの体性幹細胞を用いた再生医療には高い期待が寄せられていますが、実際にはヒトの生体内で高次組織や器官を再生することは未だに困難であることが知られています。一方、両生類のカエルやイモリのなかには、生体内で手足や脳といった高次な組織を完全に再生できるものがあります。
この再生能力を支える分子機構を応用すれば、ヒトにおいても手足や脳などの高次な組織や器官を再生できるようになると期待されます。本研究はこれら再生能力の種差に注目して、両生類の再生に関わる遺伝子の発現をオンにするシス調節配列 (再生エンハンサー)を同定するとともに、哺乳類の相同遺伝子のエンハンサーが組織や器官の損傷後に、活性化しない要因をエピジェネティック修飾の視点から解明することを目指すものです。
(2012年07月27日掲載)