研究成果の紹介
バイオサイエンス研究科植物成長制御研究室の植田美那子助教が公益財団法人奈良先端科学技術大学院大学支援財団の教育研究活動助成対象者に選ばれました。
バイオサイエンス研究科植物成長制御研究室の植田美那子助教が公益財団法人奈良先端科学技術大学院大学支援財団の教育研究活動助成対象者に選ばれました。 本助成は、奈良先端科学技術大学院大学(以下「大学院大学」という。)で取り組む先端科学技術分野における先進的で独創的な優れた教育研究活動を支援することにより、大学院大学における研究成果の創出拡大および継続的な教育研究基盤の充実と、研究の将来を担う人材育成を目的としています。
助成受託コメント
この度、公益財団法人奈良先端科学技術大学院大学支援財団からの研究助成金を頂くことになり、心から感謝しております。この助成金を有効に活用し、さらなる研究の発展を目指したいと思います。
助成受託研究テーマ
植物受精卵の高純度単離と大規模発現解析で迫る初期発生メカニズム
植物成体の体軸は受精卵の細胞内極性にまで還元されるが、そもそも受精卵を極性化させる機構は不明である。そこで、モデル植物であるシロイヌナズナを用い、受精卵極性の制御因子を網羅的に同定することを目指す。まず、野生型植物と、受精卵極性が損なわれる複数の変異体とから受精卵を単離し、変異体で発現が損なわれる遺伝子群を探索する。また、得られた因子の機能解析に向けて、自在に初期胚中の細胞を狙って目的遺伝子の活性を操作する系を整備する。
・関連する論文
Breuninger, H., Rikirsch, E., Hermann, M., Ueda, M., and Laux, T. (2008) Differential expression of WOX genes mediates apical-basal axis formation in the Arabidopsis embryo. Dev Cell 14: 867-876.
Ueda, M., Zhang, Z., and Laux, T. (2011) Transcriptional Activation of Arabidopsis Axis Patterning Genes WOX8/9 Links Zygote Polarity to Embryo Development. Dev Cell 20: 264-270.
(2012年05月11日掲載)