NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

バイオサイエンス研究科植物成長制御研究室の植田美那子助教が公益財団法人旭硝子財団の平成24年度研究奨励対象者に選ばれました。

 バイオサイエンス研究科植物成長制御研究室の植田美那子助教が公益財団法人旭硝子財団の平成24年度研究奨励対象者に選ばれました。 本財団は、次世代社会の基盤を構築するような独創的な研究への助成事業を通じて、人類が真の豊かさを享受できる社会および文明の創造に寄与することを目的としています。

助成受託コメント

 この度、公益財団法人旭硝子財団からの研究助成金を頂くことになり、心から感謝しております。この助成金を有効に活用し、さらなる研究の発展を目指したいと思います。


助成受託研究テーマ

植物の細胞増殖活性をモニターするマーカーの創出と単一細胞レベルでの増殖活性改変システムの構築

 近年、食糧問題が世界的に顕在化するなか、主要な食糧源である植物の増産をはかり、塩害地などの劣悪環境下でも食糧生産を続けるためには、植物の増殖制御のメカニズムを理解し、それをコントロールすることが必須である。しかし、植物の増殖活性を細胞レベルで検討する手法は未だ確立されておらず、増殖制御の詳細や、環境ストレスが増殖活性に及ぼす影響については謎が多い。そこで本研究では、まず植物の増殖活性をリアルタイムで判定するマーカーを創出し、増殖の動態を細胞レベルで経時観察するとともに、それが発生段階や環境ストレスによってどう変動するかを精査することを目指す。さらに、個々の遺伝子が増殖活性に果たす役割を細胞レベルで検討する系を確立し、増殖制御を担う鍵因子を探索する。

関連する論文
Adachi, S., Minamisawa, K., Okushima, Y., Inagaki, S., Yoshiyama, K., Kondou, Y., Kaminuma, E., Kawashima, M., Toyoda, T., Matsui, M., Kurihara, D., Matsunaga, S. and Umeda, M*. (2011) Programmed induction of endoreduplication by DNA double-strand breaks in Arabidopsis.
Proc. Natl. Acad. Sci., USA. 108, 10004-10009.

(2012年05月11日掲載)

研究成果一覧へ


Share:
  • X(twitter)
  • facebook