サリチル酸受容体の進化について考える
- 演題
- サリチル酸受容体の進化について考える
- 講演者
- 中神弘史 博士 (Basic Immune System of Plants / Protein Mass Spectrometry
Max Planck Institute for Plant Breeding Research) - 使用言語
- 日本語
- 日時
- 2023年3月13日(月曜日) 14:00~15:00
- 場所
- Rethinkバイオサイエンス大講義室(L11)
- 内容
約4.5億年前に植物は陸上化したというのが現在の理解です。植物の陸上化は大気を含める陸域の環境を変え、私達が暮らせるようになりました。植物は陸上化に際し、紫外線照射、乾燥、変動する気温、栄養素への限られたアクセス、そして異なる様々な微生物たちとの相互作用などに適応する必要があったと考えられています。植物免疫システムは、その微生物らとの相互作用に必要不可欠であり、私達が毎日にように緑を目にできるのは、このシステムがあるお陰とも言えます。安定した食糧生産も植物免疫システムに支えられています。種子植物では、微生物を認識する受容体群、そして植物ホルモンが、免疫システムにおいて大切な役割を果たしています。私の研究グループでは、苔類ゼニゴケの植物-微生物相互作用解析へのモ�
�ル化を通じ、植物免疫システムがどのように進化してきたかを研究しています。今日は種子植物の病害抵抗性において重要な役割を果たすことが知られているサリチル酸を受容するシステムの保存性・多様性について分かってきたことを紹介させていただきます。- 問合せ先
- 花発生分子遺伝学
白川 一 (shirakawa@bs.naist.jp)