セミナー情報

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種横断的な活性パースルフィド産生経路とその生理的意義

演題 種横断的な活性パースルフィド産生経路とその生理的意義
講演者 西村 明 博士(東北大学 医学系研究科 助教)
使用言語 日本語
日時 2019年8月23日(金曜日) 10:00~10:45
場所 大セミナー室
内容
 我々はシステインパースルフィド(CysSSH)をはじめとした活性パーサルファイドが生体内で多量に存在し、強力な抗酸化活性や親電子シグナル制御機能を発揮していることを見出してきた。しかしながら、活性パーサルファイドの生成機構や生理機能については未だ不明な点が多い。最近我々は、ポリスルフィド化タンパク質合成機構を解析する過程で、翻訳関連酵素の1つであるcysteinyl‐tRNA synthetase(CARS)がシステインからピリドキサールリン酸(PLP)依存的にCysSSHを合成し(cysteine persulfidesynthase: CPERS)、その合成経路は種横断的に保存されていることを発見した[1]。さらに我々は、CysSSHの生理機能を解明するために、モデル生物である出芽酵母のCARS[2]に変異(PLP結合部位のリジンをアラニンに置換)を導入し、細胞内CysSSH含量が低下した変異株を作製した。この株の表現型を解析したところ、ミトコンドリアのエネルギー代謝不全や小胞体ストレス応答の異常とともに、経時寿命が顕著に減少していることを見いだした。また、低下した寿命は活性パーサルファイドドナーの添加によりほぼ完全に回復することも見出した。これらの結果から、CARSによって産生されるCysSSHは寿命の新規制御因子であることが考えられた。
 今後、CysSSHによる寿命制御機構を解明することで、老化防止・長寿や老化に伴う各種疾患(生活習慣病やがん)の発症機構の理解やその予防・治療法の開発に大きく寄与することが期待される。
問合せ先 植物細胞機能
橋本 隆 (hasimoto@bs.naist.jp)

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