セミナー情報

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絡み合う複数の生命現象の統合的理解に向けて
〜細胞ストレスがドライブする細胞内シグナルの解析〜

演題 絡み合う複数の生命現象の統合的理解に向けて
〜細胞ストレスがドライブする細胞内シグナルの解析〜
講演者 中西 慶子 博士
(理化学研究所脳科学総合研究センター協力研究員)
使用言語 日本語
日時 平成28年5月23日(月曜日) 13:30~14:30
場所 大セミナー室
内容 "細胞ストレスは本来生物にとって有害なものであり、それによって引き起こされるストレス応答は細胞の防御メカニズムと考えられてきた。私たちはこれまでの研究で筋前駆細胞である筋芽細胞が筋タンパク質を発現する多核の筋管・筋繊維細胞へと分化する筋最終分化過程において一過的に小胞体ストレスが生じ、これがアポトーシスを引き起こすだけでなく分化の進行においても重要であることを示してきた。小胞体ストレスは小胞体内にミスフォールドしたタンパク質が蓄積した状態と定義され、小胞体機能の低下を招く様々な要因によって引き起こされる。 筋分化に伴って生じるストレスが小胞体から発せられる小胞体ストレスであること、そして筋分化に伴い、オルガネラレベルでの分化とも言える、小胞体‐筋小胞体変換が起こることから、筋分化時の小胞体自体に注目をして解析を行った。筋分化過程の小胞体を経時的に観察した結果、小胞体膜由来の特殊な多層膜構造が一過的に出現することを見出した。そしてこの構造体が小胞体内カルシウム枯渇によって特異的に引き起こされることを突き止め、筋分化に伴って生理的に生じる小胞体ストレスの原因が小胞体内カルシウム枯渇であることを明らかにした。 本セミナーでは小胞体ストレスによって引き起こされる小胞体膜構造の変化が筋分化過程における小胞体変換に組込まれており、ストレスが小胞体再編成の原動力となっている可能性についても触れたい。"
問合せ先 構造生物学
箱嶋 敏雄 (hakosima@bs.naist.jp)

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