セミナー情報

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肝再生の基盤となる肝臓上皮組織の可塑性

演題 肝再生の基盤となる肝臓上皮組織の可塑性
講演者 伊藤 暢 准教授
(東京大学分子細胞生物学研究所 発生・再生研究分野)
使用言語 日本語
日時 平成27年11月27日(金曜日) 16:00~17:00
場所 バイオサイエンス研究科 大セミナー室
内容 肝臓は高い再生能力を有しており、様々な障害に対して異なる様式で再生することが知られている。 重篤あるいは慢性的な肝疾患の病態においては、特殊な肝幹/前駆細胞の活性化が誘導され、 実質細胞である肝細胞の新生・肝再生に寄与すると考えられている。肝幹/前駆細胞の活性化は、 胆管増生あるいは細胆管反応とも呼ばれており、胆管上皮マーカー陽性の細胞が門脈域から 実質域へと浸潤していくのが特徴である。 我々は最近、マウス肝障害モデルにおいて肝内胆管の構造を3次元的に可視化するという 新たな手法を用いることで、実質域に存在する胆管上皮マーカー陽性細胞(肝幹/前駆細胞)は 本来の胆管と連続した上皮組織構造をとることを証明した。 これに基づき、従来の2次元組織観察像において「肝幹/前駆細胞の出現・増殖・浸潤」として 捉えられていた現象の本質は、胆管樹状構造が分岐と伸長により実質域の障害部位へと進展 していく適応的(adaptive)な組織リモデリングであるというモデルを提唱した。 一方で、障害時には肝細胞と胆管上皮細胞の両上皮系細胞間での分化転換/コンバージョンが 誘導されることも、様々な研究グループの解析から明らかになってきた。 本セミナーでは、このような肝臓の上皮組織が示す構造的・機能的可塑性について紹介しながら、 肝臓の再生・恒常性維持のメカニズムについて議論したい。
問合せ先 分子免疫制御
河合太郎 (tarokawai@bs.naist.jp)

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