「オルガネラの物理」
- 演題
- 「オルガネラの物理」
- 講演者
- 立川 正志 博士(理化学研究所 望月理論生物学研究室)
- 使用言語
- 日本語
- 日時
- 2015年10月23日(金曜日) 11:00~12:30
- 場所
- 大講義室
- 内容
- 真核細胞の内部にはさまざまなオルガネラが各々の特徴的な形態を示し、さらにそれらが組織的に配置されオルガネラサイズの世界はその小ささ故、その振舞をライブで直接観察することは難しく、このことがメカニズムの解明を遅らせている。では、その振舞を素過程から考えると何が見えてくるだろうか?細胞を駆動しているのは物理化学的過程である。物理の視点から見ると、オルガネラサイズの世界は特に、熱ゆらぎと自己組織化のせめぎ合う豊かな現象が期待される世界である。 このオルガネラサイズの世界を見る物理の道具を紹介し、それを使ってオルとタンパク質の集合体であるが、オルガネラ全体を視野に入れると、おそらく、各 粗視化することで、オルガネラの形にフォーカスし、変形のダイナミクスを物理として扱う方法を紹介する。後半では、この考え方をゴルジ体の再集合過程に適用した物理シミュレーションを紹介し、その有効性を議論する。
- 問合せ先
- 分子医学細胞生物学
末次 志郎 (suetsugu@bs.naist.jp)