セミナー情報

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花の幹細胞の増殖と分化

演題 花の幹細胞の増殖と分化
講演者 伊藤 寿朗 博士(テマセック生命科学研究所、シンガポール国立大学)
使用言語 日本語
日時 平成26年6月26日(木曜日) 16:00~17:00
場所 L12会議室
内容
植物の幹細胞は動物とくらべて非常に高い再生能をもち、種によっては何千年もの長い間個体内で増殖を続ける。一方、次世代の種を作る花では、幹細胞活性は花発生の初期にのみ維持され、花器官形成後にはちょうど良いタイミングで停止される。我々は、シロイヌナズナの花発生をモデル系として、転写因子やシグナル因子による幹細胞の増殖と分化の制御機構を研究している。特に生殖器官の誘導および花幹細胞の増殖を抑制する機能を持つホメオティックタンパク質に着目し、その下流ターゲット遺伝子の機能と作用機構を明らかにしてきた。近年には、発生時間に特異的な幹細胞の制御には、エピジェネティックなヒストン修飾が重要な役割を果たしていることを示した。さらに、転写因子とヒストン修飾因子との競合的な作用にもとづく、細胞分裂と連動した時間制御機構を明らかにした。また、花幹細胞の制御には、複数の遺伝子カスケードが時空間特異的に入り組んだフィードバック経路を形成している。本セミナーでは、我々の行っている分子遺伝・ゲノム生化学的解析、可視化・合成生物学的解析を紹介し、花発生を制御するホルモンシグナルからエピジェネティックな遺伝子発現までについて議論したい。

【参考論文】
1. Sun, B.,Looi, L‐S., Guo, S, He, Z., Gan, E‐S., Huang, J., Xu, Y., Wee, W., Ito, T. (2014) “Timing Mechanism Dependent on Cell Division is Invoked by Polycomb Eviction in Plant Stem Cells” Science 343:505
2. Xu, Y., Wang, Y.,Stroud, H., Gu, X., Sun, B., Gan,E‐S., Ng, K‐H., Jacobsen, S., He, Y., Ito, T. (2013) “A Matrix Protein Silences Transposons and Repeats through Interaction with Retinoblastoma‐Associated Proteins” Current Biology 23:345‐350
問合せ先 構造生物学
箱嶋 敏雄 (hakosima@bs.naist.jp)

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