バイオリファイナリー利用を目指した次世代型ソルガムの育種開発
- 演題
- バイオリファイナリー利用を目指した次世代型ソルガムの育種開発
- 講演者
- 佐塚 隆志 准教授(名古屋大学 生物機能開発利用研究センター)
- 使用言語
- 日本語
- 日時
- 2013年11月22日(金曜日) 16:00~17:00
- 場所
- 大セミナー室
- 内容
- ソルガム(Sorghum bicolor(L.) Moench)は、世界各地で栽培されているアフリカ北東部が原産の大型イネ科C4作物であり、日本でも昔から糖汁採取のため高糖性ソルガム(サトウモロコシなどと呼ばれた)などが栽培されてきた。現在では家畜飼料として高バイオマスソルガムも栽培され、大規模栽培と機械化収穫体系が確立している。
我々がソルガムに注目している点は高糖性と高バイオマス性である。糖はバイオリファイナリーの鍵となる原料であり、糖からバイオプラスチックスなどが生産される。高バイオマス性は糖収量を上げる重要な要素であるだけでなく、ソルガムのカスケード利用では、搾汁後、残渣セルロース成分を糖化して再利用するため重要である。
しかし現状では、高糖性品種と高バイオマス品種は全く別の品種である。そこで我々は、両者を併せ持つ新品種(次世代型ソルガム)の育成を目指し、低糖性と高糖性ソルガムの雑種集団を 用いたQTL解析を行い、高糖性QTLを同定した。このQTLをMarker Assisted Selection (MAS)によって高バイオマス品種に導入する次世代型ソルガムの育種研究について紹介する。 - 問合せ先
- 植物代謝制御
出村 拓 (demura@bs.naist.jp)