植物科学グローバルトップ教育推進プログラムが発足されて4年目の本年度は、第四期生として全国から28名の大学院生の参加があり(参加学生一覧はこちら)、実験手法についてのディスカッション、NAISTにおける実験指導の他に、次のような教育支援を行いました。
日時:平成25年4月18日〜19日、場所:本学バイオサイエンス研究科L12会議室
第四期生として本プログラムに参加した28名の学生は、4月に行われた方針発表会で一堂に会し、各自の研究計画について発表を行いました。各発表の研究分野は多岐にわたり、いずれの課題でも、本プログラムで学ぶ最先端技術を活用して、新しい研究を切り拓こうという強い意気込みが感じられました。
日時:平成25年6月3日〜7日、場所:本学バイオサイエンス研究科
平成25年度参加学生を対象とした技術講習会を、5日間の合宿形式で行いました。技術講習会では、タンパク質精製・タンパク質質量解析・ゲノムトランスクリプトーム・バイオイメージングの4つのトピックスについて、植物グローバル教員および外部講師による講義と実習が行われました。講習会終了後の参加学生からのアンケートでは、「最新の顕微鏡・解析技術について深く知ることができた」「どのグループの内容も期待以上のものだった」「新しく学ぶ知識も多く、これからの研究に対するよい刺激となった」などの声が寄せられました。また、4日夜には、参加学生間の交流促進のためのBBQを行いました(技術講習会の写真はこちら)。
日時:平成26年3月13日〜14日、場所:本学バイオサイエンス研究科大講義室
年度末には、一般公開のワークショップ形式で、第四期参加学生の成果報告会を開催しました。それぞれの研究分野での最新の結果発表に対して、参加学生や学内外の研究者から活発な質問が投げかけられ、大きな盛り上がりを見せました(成果報告会の写真はこちら)。
これらの教育支援を受けて、本プログラムへの参加学生が成果を発表した論文数は、2010年から2014年の4年間で29報に上りました(参加学生による発表論文はこちら)。
プログラム参加学生だけでなく、一般の植物科学系研究者を対象とした最先端教育、研究者間交流促進のため、平成25年度は次のような一般公開のワークショップ・シンポジウムを開催しました。
日時:平成25年6月6日、場所:本学研修ホール
受講者が各自ノートパソコンを持ち込むハンズオン形式でのワークショップを開催しました。本ワークショップでは、画像解析のためのフリーソフトImageJ、生物統計やゲノム・トランスクリプトーム解析のためのフリーソフトRの使用法について、3名の講師による講演が行なわれました。6日は倉田哲也特任准教授の開会の挨拶で始まり、講師3名の発表が終わった後、稲田のりこ特任准教授の閉会の挨拶で幕を閉じました。夜には本学ミレニアムホールにて情報交換会(懇親会)が開かれました。参加された講師の先生方を中心に、研究内容やさまざまな技術についての活発な意見・情報交換が行われ、学内・学外合わせて約130の参加がありました。(ワークショップ「やってみようよ!画像、統計、ゲノム・トランスクリプトーム解析ハンズオン実習」の写真はこちら)
日時:平成25年11月28日、場所:本学ミレニアムホール
文部科学省 新学術領域研究「植物細胞壁の情報処理システム」(代表者 西谷和彦)、「植物発生ロジックの多元的開拓」(代表者 塚谷裕一)との共催で、平成25年度シンポジウム「細胞を創る操る」を開催しました。本シンポジウムでは「細胞を操り、創る」という新しい技術とそれを活用した生命科学研究に着目し、様々な技術を用いて先駆的研究を行っている国内8名の研究者による講演が行われました。当日は、西谷教授(東北大学)による開会の挨拶に続き、稲田のりこ特任准教授による植物グローバルの紹介が行われました。その後、ゲノム編集、オプトジェネティクス、MEMSなどの新技術を用いた研究、細胞骨格やゲノムを操作して植物発生、細胞分裂、細胞進化の起源に迫る研究についての発表が行われました。各講演に対し活発な質疑応答が行われ、稲田特任准教授の挨拶により閉会しました。参加者は学内外合わせて133名となりました。シンポジウム後、塚谷教授(東京大学)の挨拶で始まった懇親会では、学内外合わせて55名の参加があり、講演者の方々を中心に、活発な情報交換、意見交換がなされました(シンポジウム「細胞を創る操る」の写真はこちら)。
本プログラムの広報活動の一環として、日本植物学会 第77回大会に植物グローバルのブースを出展しました。植物グローバルの概要や活動の詳細を展示するとともに、事業内容が記載されたパンフレットを配布しました。
本プログラムでは、技術講習会やワークショップ、シンポジウムへの参加をもとに、奈良先端大での単位申請をすることができます。今年度は、北海道大学の学生1名が授業科目を履修し、単位が認定されました。
全国の植物科学系大学院生を対象として、第五期参加学生の公募を行い、第五期生として27名を選抜しました。