成果報告

論文No.037

イネアルミニウム耐性転写制御因子ART1のcis-elementの同定

筒井友和、山地直樹、馬 建鋒
Plant Physiol. 156, 925-931 (2011)

Tsutsui, T., Yamaji, N. and Ma, J. F. Plant Physiol. 156: 925-931 (2011)

 イネは最もアルミニウム耐性の高い穀物の一つであるが、その耐性機構は未だ明らかになっていない.我々は,イネAl高感受性変異体art1(aluminum resistance transcription factor 1)を用いて、C2H2型zinc finger転写因子ART1を同定した。本研究では, ART1特異的なシス配列の同定を行った.その結果,ART1の制御下にある遺伝子の一つであるSTAR1のプロモーター配列上にART1タンパク質が結合する領域を特定し、ART1が特異的に認識するコアシス配列GGNVSNを同定した。このシス配列は,ART1が制御する31個の遺伝子のうち28個の遺伝子のプロモーター配列上において確認された。