NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

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早期の免疫細胞分化におけるZc3h12aとZc3h12cの相補的な機能の解析

演題 早期の免疫細胞分化におけるZc3h12aとZc3h12cの相補的な機能の解析
講演者 織 大祐 博士(京都大学ウイルス研究所感染防御分野 博士研究員)
使用言語 日本語
日時 2016年5月18日(水曜日) 14:00~14:45
場所 L13会議室
内容 免疫細胞は、自然免疫系を担うマクロファージや樹状細胞、また獲得免疫系を担うT細胞やB細胞など、種類及び機能は非常に多岐にわたっているが、そのほとんどの細胞は骨髄内に存在する造血幹細胞より分化することが明らかとなっている。現在まで、骨髄における早期の免疫細胞分化に おける転写因子ネットワークの解明は詳細に行われ、その概要が明らかとなってきた。しかしながら、転写後調節メカニズムの関連は現在においてもほとんど明らかとなっておらず、早期の免疫細胞分化の全体像をより詳細に明らかにするためにはその関連を明らかにすることが研究課題である。 現在まで我々の研究室では、Zc3h12ファミリーに属し、そのRNaseドメインによりサイトカインmRNAを分解すことにより炎症反応を負に制御するRegnase‐1(Zc3h12a)という分子の機能解析を主に行ってきたが、今回我々 は、Zc3h12ファミリーの中でRegnase‐1及びZc3h12cという分子が、骨髄内の lineage negative細胞において比較的高発現しており、これらの遺伝子が早期の免疫細胞分化において重要な機能を有している可能性が示唆された。 本セミナーでは、これらの分子を欠損するマウスの解析を通じて明らかとなった新規の免疫細胞分化の調節メカニズムの一端を紹介するとともに、また議論を行いたい。
問合せ先 構造生物学
箱嶋 敏雄 (hakosima@bs.naist.jp)

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