NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

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白血病細胞の骨髄微小環境へのhomingと定着を規定する新規因子Sytl1

演題 白血病細胞の骨髄微小環境へのhomingと定着を規定する新規因子Sytl1
講演者 横山 隆志 博士(公益財団法人がん研究会がん研究所 発がん研究部 博士研究員)
使用言語 日本語
日時 2016年4月11日(月曜日) 15:00~15:45
場所 L12会議室
内容 骨髄内に構成される微小環境(niche) ではCXCL12やSCF等が供給され,造 血幹細胞は多分化能や自己複製能を維持している.一方で白血病発症に おいてもleukemia initiating cellが骨髄nicheに定着し増殖することは重要で あるが,この分子機構ついては不明な点が多い.私達は転写因子Meis1と Hoxa9によって誘導されるマウスの急性骨髄性白血病(AML) において, Meis1が白血病細胞のnicheへの定着に必須であることを明らかにした.さ らにAML発症においてHoxa9と協調するMeis1標的遺伝子としてSytl1 (Synaptotagmin‐like protein 1) を同定した.Sytl1はMeis1と同様に白血病細 胞の骨髄nicheへの定着を促進させ, Sytl1 KOマウスを用いた実験からSytl1 はHoxa9/Meis1によるAML誘導に必須であることを明らかにした.さらに Sytl1は小胞輸送を介してCXCL12受容体であるCXCR4の細胞膜への局在を 促進することでCXCL12に対する応答性を亢進させることを明らかにし,この 分子機構が白血病細胞の骨髄nicheへの定着に必要であることが考えられ た.
問合せ先 構造生物学
箱嶋 敏雄 (hakosima@bs.naist.jp)

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