NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

植物組織形成学講座の信澤岳さんが、日本植物脂質科学研究会 第23回植物脂質シンポジウムのポスターセッションにおいて 「優秀ポスター賞」 を受賞

2010年11月26日、27日に、京都で開催された第23回植物脂質シンポジウムにおいて、植物組織形成学講座 の信澤岳さんが「優秀ポスター賞」を受賞しました。優秀ポスター賞とは、植物脂質シンポジウムにおけるポスター発表の中から、審査員による投票によって選出されます。

信澤岳さんの受賞コメント

【写真】信澤岳さんこのたびは同賞をいただき、光栄に存じます。本学で研究に着手した当初、脂質に関連した研究を行うことになるとは全く思ってもいませんでした。研究を進める中で、“細胞分裂を直接制御する、と考えられていた因子が、実は特殊な脂肪酸の合成酵素だった。”という意外な結果を得たことから、脂質研究の分野に足を踏み入れることになりました。今回、脂質研究の専門家たちが集う中で私どもの研究を高く評価して頂けたことは、光栄に思うと同時に、今後研究を続けて行く上での自信にもなりました。今後も、新しい研究領域に臆することなく、独創的な研究を行っていきたいと考えております。解析にご協力くださった方々や、間接的にご支援くださりました皆様にお礼申し上げます。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

受賞内容

高等植物における器官(葉など)の大きさは、各器官を構成する細胞の増殖が適切に調節されることで決められています。私はこの仕組みに興味をもって研究を行ってきました。その中で、植物の表皮でのみ合成される特殊な脂肪酸が、植物体の地上部における細胞増殖を調節しながら、器官の大きさを制御していることを明らかにしました。今回のシンポジウムでは、このしくみを植物ホルモンの合成制御などを介したモデルによって提唱しました。今後は、特殊な脂肪酸に関連した未知のシグナル分子の探索も試みながら、研究をすすめていきます。

(2011年01月20日掲載)

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