NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

バイオサイエンス研究科細胞間情報学研究室の村瀬浩司助教が公益財団法人農学会より日本農学進歩賞を受賞

 バイオサイエンス研究科細胞間情報学研究室の村瀬浩司助教が公益財団法人農学会より日本農学進歩賞を受賞しました。

日本農学進歩賞の趣旨
 人類と多様な生態系が永続的に共生するための基盤である農林水産業およびその関連産業の発展に資するために、農学の進歩に顕著な貢献をした者を表彰する。

受賞内容

タイトル 植物におけるジベレリン作用機構の解明

 ジベレリンは植物のライフサイクルを通して様々な生長制御を行う重要な植物ホルモンです。1926年に黒沢英一によって発見されて以来、ジベレリン研究は日本が世界をリードしてきました。ジベレリンは種なしブドウの作製や花芽の誘導、農作物の生育促進など農業で広く利用されています。一方で、植物の中でジベレリンがどのように作用しているのかは長らく不明でありました。私は分子生物学、生化学、構造生物学的手法を駆使して、ジベレリンがどのようにして植物に認識され、その情報を伝えているのかを解明することに成功しました。この成果はすでに高校生物の教材に掲載されるなど、内外で高い評価を受けております。 

受賞コメント

 日本農学進歩賞の受賞対象になった研究はアメリカのDuke大学および本大学の箱嶋研究室で行ったものです。ご指導頂きましたDuke大学のTai-ping Sun教授、本大学の箱嶋教授、平野助教およびご支援頂いた皆様に深く感謝申し上げます。また、ご推薦頂いた日本農芸化学会および関係者の方々に厚くお礼申し上げます。本賞の受賞者にふさわしい研究者になれるよう、今後も努力していきたいと思います。

(2014年12月03日掲載)

研究成果一覧へ


Share:
  • X(twitter)
  • facebook