研究室・教員

卒業生の声 - 拡がるNAIST遺伝子 -

愿山 郁 さん

就職先
カリフォルニア大学デービス校
修了年度
2000年度(博士) 原核生物分子遺伝学
愿山 郁さんの近況写真

私は現在、アメリカのカリフォルニア州立大学Davis校のPlant Biology Sectionでポスドクとして働いています。Davisはサンフランシスコから内陸側に車で2時間くらいのところにある自然が綺麗な小さな町で、人々も明るく親切でとても生活しやすい所です。私はここで、日本では味わえなかったいろいろな刺激を受け、毎日楽しく充実した日々を過ごしています。

私は今、ダメージチェックポイントという遺伝情報の維持に大変重要な機構について植物を用いて研究しています。奈良先端大では真木研究室で微生物を用いて、遺伝情報の維持に関する研究を行っていました。つまり大学院時代と現在では研究分野は似ていますが、実験材料が微生物から植物に変わったことになります。最初は植物の扱い方や、植物の専門用語などに戸惑うことも多かったのですが、大学院時代に学んだデータのまとめ方や結果の解釈の仕方、そして次の研究の進め方といった点に関してはそのまま生かすことが出来ますので、研究材料が変わったことは思ったほど大きな壁ではなかったかもしれません。

最近、アメリカの大学院の授業に参加する機会があったのですが、アメリカの大学院では研究者になるために必要なスキルを習得するための教育プログラムが大変充実していると感じました。

例えば、学生には毎回、最近発表された数報の論文を読んでくることが課題として出され、次の授業の半分はその論文に対するディスカッションを学生中心に行うといった形式です。このような形式の授業は日本の普通の大学院で行われている受け身的な授業とは大きく異なっていますので、大学院時代からこのような教育を受けているアメリカの学生は論文を読む力、そして議論する力がかなり鍛えられていくと感じます。他にもアメリカと日本の大学院のシステムで異なる点がいくつもありますが、奈良先端大では、アメリカ式の教育方式がどんどん取り入れられているようですし、常に教授陣からは教育システムについて、どんどん改良していこうという意気込みが感じられますので、先端大では他の日本の大学院よりとはひと味違った教育が受けられると思います。

また、奈良先端大にはいろいろな大学から学生が集まってきますが、大学院を移るというのはそれなりにエネルギーや勇気がいることです。そうやって集まってきた人たちは、エネルギッシュな人たちが多く、私はそのような友人からいろいろな刺激を受けました。このように奈良先端大は先生も学生もエネルギーに満ちあふれた活気のある大学院なので、ここを卒業した人たちが世界を舞台に活躍し、NAISTの名が世の中に広まっていくことを望んでいます。

(写真:後列中央が筆者)

【2006年08月掲載】

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