研究室・教員

植物細胞機能 (橋本研究室)

橋本隆教授の顔写真 庄司翼准教授の顔写真
教授
橋本 隆
准教授
庄司 翼
助教
加藤 壮英、 小牧 伸一郎
Email
{ hasimoto, t-shouji, t-kato, shini-komaki }@bs.naist.jp
研究室HP
http://bsw3.naist.jp/hashimoto/

研究・教育の概要

高等植物に特徴的な細胞の機能、シグナル伝達系、遺伝子発現調節についてシロイヌナズナ、タバコ、トマトの変異株や形質転換植物を有効に利用して、基礎から応用技術に至る広範囲の研究を推進しています。

主な研究テーマ

微小管細胞骨格は乾燥ストレスに応答し、再編成する

微小管はチューブリン・モノマーから形成される生体ポリマーであるが、その安定性は内的、外的因子により調節されている。間期植物細胞の細胞膜内側に張り付いている表層微小管は細胞膜上を動き回り、生成と分解を繰り返しながら、細胞種により一定のパターンを形成し、細胞の形を決める。また、乾燥ストレスは表層微小管を分解・再編し、すばやく可逆的な細胞レベルの適応反応を引き起こす(図1図2)。リン酸化などの細胞内シグナル応答系の解析を通じて、環境刺激応答に対する微小管の安定性の制御や細胞の形を決定する分子機構と植物の環境適応戦略を研究します。

生理活性天然物の合成メカニズム

植物は害虫から身を守る為に、防虫作用のある多様な生理活性天然物を合成し、我々は医薬、嗜好品などに利用しています(図3)。これら有用天然物の合成遺伝子をクリーニングし、植物における代謝経路の改変による有用物質生産系の確立を目指します。また、虫害により傷害ホルモン「ジャスモン酸」のシグナル伝達系が、どのように生理活性天然物に関わる遺伝子群を活性化するのかをタバコやトマトなどのナス科有用植物を用いて分子レベルで明らかにします。

(図1) 環境ストレスに応答した微小管細胞骨格の再編制御
(図1) 環境ストレスに応答した微小管細胞骨格の再編制御
(図2) 植物の生長、環境変化に応答した微小管細胞骨格の再編と細胞形態の制御
(図2) 植物の生長、環境変化に応答した微小管細胞骨格の再編と細胞形態の制御
(図3) 虫害により生じるジャスモン酸傷害ホルモンがタバコやトマトの根において特異的調節遺伝子を活性化し、ニコチンなどの生理活性成分を合成する
(図3) 虫害により生じるジャスモン酸傷害ホルモンがタバコやトマトの根において特異的調節遺伝子を活性化し、ニコチンなどの生理活性成分を合成する

主な発表論文・著作

  1. Thagun et al. Plant Cell Physiol. 57, 961-975, 2016
  2. Hotta et al., Plant Physiol. 170, 1189-1205, 2016
  3. Hashimoto, The Arabidopsis Book, 13, e0179, 2015
  4. Kato et al., Plant Physiol., 166, 2195-2204, 2014
  5. Hamada et al., Plant Physiol., 163, 1804-1816, 2013
  6. Fujita et al., Curr Biol., 23, 1969-1978, 2013
  7. Shoji et al., Plant Physiol., 162, 977-990, 2013
  8. Nakamura et al., Plant J., 71, 216-225, 2012
  9. Shoji and Hashimoto, Plant J., 67, 949-959, 2011
  10. Shoji et al., Plant Cell, 22, 3390-3409, 2010
  11. Nakamura et al., Nature Cell Biol., 12, 1064-1070, 2010
  12. Komaki et al., J. Cell Sci., 123, 451-459, 2010
  13. Nakamura and Hashimoto, J. Cell Sci., 122, 2208-2217, 2009
  14. Shoji et al., Plant Physiol., 149, 708-718, 2009
  15. Yao et al., J. Cell Sci., 121, 2372-2381, 2008
  16. Ishida et al., Proc.Natl.Acad.Sci.USA, 104, 8544-8549, 2007
  17. Nakajima et al., Plant Cell, 16, 1178-1190, 2004
  18. Naoi and Hashimoto, Plant Cell, 16, 1841-1853, 2004
  19. Thitamadee et al., Nature, 417, 193-196, 2002