NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

バイオサイエンス研究科植物細胞機能研究室の橋本隆教授が平成25年度日本植物細胞分子生物学会学術賞を受賞

 バイオサイエンス研究科植物細胞機能研究室の橋本隆教授が平成25年度日本植物細胞分子生物学会学術賞を受賞しました。本学術賞は日本植物細胞分子生物学会が優れた研究業績を挙げた研究者に授与する賞で、毎年1、2名の学会員が受賞します。

* 日本植物細胞分子生物学会ホームページ参照
  http://www.jspcmb.jp/index.html

受賞コメント

 大学院学生時代より取り組んできた「ナス科アルカロイドの生合成」に関する研究が評価され、今回の受賞に至ったことに大変喜んでいます。大学院時代に本研究分野に導いていただき、また、本学に赴任してからは本研究を継続することを強く勧めていただいた本学元学長山田康之先生に深く感謝すると共に、本研究を共に推し進めてきた多くの教員、ポスドク、大学院生の方々にお礼を申し上げます。今後は本研究分野をさらに発展させるべく新しいアイデアや技術を取り入れると共に、この分野を将来担ってゆく人材の育成にも努めたいと思います。 

受賞時の発表内容

「ナス科アルカロイドの生合成」
 ナス科は約90属2500種から構成される大きな群であり、ナス、トマト、ジャガイモ、タバコ、トウガラシなどの作物やチョウセンアサガオなどの薬用植物が含まれる。アルカロイドを始めとする多くの生理活性天然物を蓄積する種が含まれるが、これらナス科アルカロイドがどのように作られ、植物体の特定組織に分布するのかは不明な点が多かった。本研究ではナス科アルカロイドとして著名なトロパンアルカロイドとニコチンの生合成酵素とトランスポーター、それらの構造遺伝子、発現制御の分子機構について生化学、遺伝学、分子生物学を駆使して、多くの新たな知見を明らかにし、生理活性天然物生合成の分子進化を考察した。これらの研究成果はナスやジャガイモの生理活性天然物生合成に係る遺伝子の探索に発展している。

(2013年10月04日掲載)

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