NAIST 奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域

研究成果の紹介

バイオサイエンス研究科分子情報薬理学研究室の小林哲夫助教が佐川がん研究振興財団の平成26年度研究助成対象者に選ばれました。

 バイオサイエンス研究科分子情報薬理学研究室の小林哲夫助教が佐川がん研究振興財団の平成26年度研究助成対象者に選ばれました。 

助成受託のコメント

 このたび佐川がん研究振興財団から、佐川がん研究助成に採択して頂きました。本研究の推進を通じて、少しでも科学の発展に貢献したいと思っています。








助成受託研究テーマ

膵管癌細胞における一次繊毛消失機構の解明と膵管癌治療への応用

 細胞膜表面から細胞外へ突出している一本の動性を持たない構造体である一次繊毛は、殆ど全ての正常な哺乳動物細胞に存在する一方で、多くの癌細胞で消失していることが知られています。一次繊毛は細胞周期やシグナル伝達に重要な役割を担うことから、癌細胞における一次繊毛の消失が細胞の異常増殖やシグナル伝達の乱れを引き起こし、癌の発生・進行を促進する可能性が考えられます。本研究では、膵管癌細胞における一次繊毛消失に介在する分子メカニズムを解明し、さらに得られた知見を基に形成誘導した一次繊毛が膵管癌細胞に及ぼす影響を調べ、将来的な膵管癌治療への応用を目指します。 

関連論文

  1. Kobayashi T, Kim S, Lin YC, Inoue T, Dynlacht BD
    The CP110-interacting proteins Talpid3 and Cep290 play overlapping and distinct roles in cilia assembly
    J. Cell Biol. 204: 215-229 (2014) 
  2. Kobayashi T, Tsang WY, Li J, Lane W, Dynlacht BD
    Centriolar Kinesin Kif24 Interacts with CP110 to Remodel Microtubules and Regulate Ciliogenesis
    Cell 145: 914-925 (2011) 
  3. Kobayashi T, Dynlacht BD
    Regulating the transition from centriole to basal body
    J. Cell Biol. 193: 435-444 (2011)

(2014年09月24日掲載)

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